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フットサル日本代表、ポルトガル遠征17名発表 36歳の仁部屋が代表復帰

2024.01.29

フットサル日本代表の木暮賢一郎監督

 日本サッカー協会(JFA)は23日、フットサル日本代表ポルトガル遠征に臨むメンバー17名を発表した。フットサル日本代表は2月3日と5日にフットサルポルトガル代表との国際親善試合を戦う。

 メンバー発表と同時刻に行われたオンライン会見には、木暮賢一郎フットサル日本代表監督と小西鉄平フットサルテクニカルダイレクターが出席。メンバー選考のポイントや、4月に行われるAFCフットサルアジアカップへの展望を語った。

 昨年12月にはフットサルアルゼンチン代表、そして今回はポルトガル代表と、強豪国との親善試合がつづく日本代表。小西ダイレクターは「4月のワールドカップ予選(兼AFCフットサルアジアカップ)に向け、いい相手と試合をしたいと早めのうちからポルトガル代表にコンタクトを取り、実現した。アルゼンチン代表との試合も含め、非常にいいマッチメイクができている背景には、木暮監督をはじめ、高橋(健介)コーチ、馬場(源徳)コーチ、内山(慶太郎)GKコーチといった海外での経験といろいろなコネクションを持っているコーチングスタッフの存在が大きなポイントとしてある。プラスしてJFAとしても強国のフェデレーションとしっかりと連携を取るということで、去年の夏にスペイン、ポルトガルのサッカー協会にも行き、しっかりと深い関係性を作っていったことが功を奏したのではないか」と要因を話した。

 木暮監督も「我々の最大の目標であるアジア予選をしっかり勝ち抜き、連覇をすることに対しての最後の準備を、現世界チャンピオンのポルトガルとできるということで、非常に素晴らしい機会だと思っている。ここまでの強化方針は一貫して、強豪国とゲームをしながらチームを作るということ。アルゼンチン戦も含め、まさしくふさわしい、最高のシチュエーションだと思っている」と展望を語った。

 今回のメンバーにはバサジィ大分の仁部屋和弘が2021年6月以来の招集を受け、その仁部屋とリーグ最終戦まで得点王を争い見事得点王に輝いた立川アスレティックFCの新井裕生も久しぶりの代表選出となった。

 36歳の仁部屋をこのタイミングで選出した意図について木暮監督は、「監督になってから一貫して伝えているが、まずはリーグや自クラブでハイパフォーマンスをしている選手、競争力が高いチームや競争力が高いゲームでのパフォーマンスを重要視している。そして、同等であれば若い選手を選出するというところも何も変わっていない。そういった選考にあたって重要視しているポイントに、このタイミングで彼が入ったということがまずひとつ。もうひとつ挙げるとすれば、重要なアジアカップ前の最後の準備、テストとしての位置づけにもなるので、アジアカップにどういう選手が必要になってくるか、いつどこで何が起きるか分からない中で、誰が選ばれてもしっかりとハイパフォーマンスをしてくれる選手を見極めるという意味では、ここでしか招集するタイミングはない。選手の拡大、拡充や新しいオプションが自分たちの武器を増やすという観点から選出した」と話した。

 また、多くの選手の主戦場であるFリーグが最終節まで優勝を争うシーズンとなった感想を問われた小西ダイレクターは「最終節を会場で見て、本当にみなさんが目を輝かせてフットサルのゲームにのめり込んでいたのが印象的だった。序盤から終盤にかけてどのチームもああいった試合ができるとエンターテイメントとしての価値ももっと上がる。素晴らしいリーグ、強度の高いゲームで活躍している選手を代表チームとして監督がピックアップして、いい相乗効果が生まれているんじゃないか」。ゲームのクオリティのほかに、ダービーや順位が入れ替わるような試合が持つエモーションという視点でも試合を見ているという木暮監督は「最高のゲームというのは、その両方を備えている」と話し「日本代表におけるゲームシチュエーションは常にタイトルがかかっていて、モチベーションやエモーショナルな度合いでいうと最高峰のゲームでないといけない。(リーグの)ファイナルのようなひとつのミスで試合が決まってしまうとか、満員のお客さんの中でゲームを行うとか、プレッシャーがかかる中でハイパフォーマンスを発揮する選手は、まさしく代表に必要とされる要素になる。後者の視点で言うと、今シーズンは最後の最後まで順位が変わったり、優勝争いをしたりするゲームが続き、選手を選考する立場としても非常に多くのものを見て取ることができた」と答えた。

 ポルトガル代表については、現役時代も含め長く代表チームに関わってきた木暮監督の視点から「日本代表との相性はよくない相手」。「ここ20年以上の歴史において、個の能力を全面に出す相手に対しては少し苦手な傾向がある」とし、「彼らの特徴に対してしっかりと分析を行うが、真っ向からぶつかっていくことが非常に大事だと思っている。気持ちを入れて戦うとか頑張れとかということではなく、本当に勇敢に戦う必要がある。2022年の(国際親善試合の)ブラジル戦というのは、そういった準備をしながらも勇敢に戦えず、スコアだけではなく内容的にも、非常に苦しいゲームになった。あれが本当の意味でのスタートだと思っているので、ああいった実体験から選手たちはタフになっていると信じているし、歩みを止めることなくさらなる競争力を持って突き進まないといけない。そういった意味でも、現在地を知るために最高の相手だと思っている」と親善試合への意気込みを語った。

発表されたメンバーは以下のとおり。

GK
黒本ギレルメ/しながわシティ
フィウーザ・ファビオ/湘南ベルマーレ
上原拓也/バサジィ大分

FP
ALA 仁部屋和弘/バサジィ大分
ALA/FIXO 吉川智貴/名古屋オーシャンズ
ALA 逸見勝利ラファエル/ブラガ(ポルトガル)
→ALA/PIVO 中島圭太/パウーロ・フェロール(スペイン)
※怪我のために選手変更
ALA  ⾧坂拓海/バルドラール浦安
ALA/PIVO 新井裕生/立川アスレティックFC
PIVO 平田ネトアントニオマサノリ/インダストリアス・サンタ・コロマ(スペイン)
ALA 内田隼太/フルエネルヒア・サラゴサ(スペイン)
PIVO 清水和也/名古屋オーシャンズ
FIXO 石田健太郎/バルドラール浦安
ALA 堤優太/ Y.S.C.C.横浜
FIXO 山田凱斗/インテル・モビスターFS(スペイン)
ALA 金澤空/名古屋オーシャンズ
ALA 山中翔斗/ペスカドーラ町田
ALA 原田快/FCバルセロナB(スペイン)

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