戦禍の中でパリ五輪出場権獲得　U－23ウクライナ代表監督「国民を励ませるからこそ最大限の努力」

　25日に北九州スタジアムで開催される国際親善試合のU－23日本代表vsU－23ウクライナ代表を翌日に控え、U－23ウクライナ代表を率いるルスラン・ロタン監督が前日会見に出席した。

　ロシアの軍事侵攻による紛争状態が続くウクライナ。ロタン監督は会見の冒頭、「まず日本の国民の皆さんに、ウクライナ国民を代表し、これまで大変な支持、援助をいただき、感謝を述べたい。この機会に際し、サッカーを通じ、よりウクライナのことを身近に感じてほしい」と挨拶。

　すでにパリオリンピック出場を決めているが、「戦争の中だが、選手自身が最大限努力しようと頑張っていることが大事。オリンピックの出場権を手にしたが、それはウクライナという国や国民にとって、とても大事なこと。オリンピックという舞台で素晴らしいプレーをして、より良い結果を残すことで、戦禍にある国民たちを励ませると私たち、選手たちも考えているからこそ、最大限の努力をしようとしている」と、困難な状況下にありながらも、3枠（開催国を除く）という狭きヨーロッパ予選を勝ち抜いてオリンピック出場権を手にしたチームの原動力に言及した。

　オリンピックに向けても重要な強化の1試合となるが、「日本という質の高いチームと対戦する中、どういうチーム構成をするかが一番大事」と、この試合の位置づけを口にすると、会見の最後では改めて、日本のウクライナ支援についての感謝を述べて締めくくっている。

　試合は25日19時15分キックオフ予定。チケットは完売となっており、TBS系列で全国生中継される。