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「突出したFWが日本には必要」 ミャンマー戦で得点とハードワークを両立させたい小川航基

2024.06.05

ヤンゴンでミャンマー戦に向けて練習する小川(奥)と上田(手前) [写真]=元川悦子

 9月からスタートするFIFAワールドカップ26アジア最終予選に向け、6月の2次予選2試合は日本代表にとって貴重な底上げの場だ。

 AFCアジアカップカタール2023ではまさかの8強敗退。その後、3月の2次予選でもアウェイでの朝鮮民主主義人民共和国戦が突如中止(日本の不戦勝)となり、活動期間が短縮されたことで、森保一監督が考える課題修正や新戦力のテストが思うようにできなかった。そういう事情もあり、今回の重要性がより高まっている。

 まずはアウェイで行われる6日のミャンマー戦となる。ホーム開催となる11日のシリア戦が、より難敵と相対することを考えると、アウェイとはいえ、新たなメンバーを積極的に試すならここだ。最前線には3月シリーズで4年3カ月ぶりの日本代表復帰を果たした小川航基が抜擢される可能性も少なくなさそうだ。

 小川は東京オリンピック世代の筆頭FWとして、10代の頃から存在感を発揮してきた。2017年のU-20ワールドカップでは板倉滉や冨安健洋、堂安律らと共闘している。2019年12月、EAFF E-1選手権の香港戦でA代表初キャップを飾り、いきなりハットトリックを達成。期待の大型FWの出現に多くの人々が色めき立った。

 しかし、当時所属していたジュビロ磐田ではコンスタントな活躍ができず、日の丸からも遠ざかり、東京オリンピックも逃すことになった。本人は再起を期して2022年にJ2の横浜FCへ赴き、シーズン26ゴールをゲット。復活の狼煙を上げる。

 さらに2023年夏には現所属であるオランダのNECへ移籍。「25歳での海外挑戦は遅すぎる」と本人も話していたが、そのマイナス要素を跳ね除けるかのように、1年目から公式戦15得点を固め取り。見事に代表復帰を掴み取ることに成功した。

 NECの同僚として戦ったU-23日本代表候補の佐野航大も「試合中に航基くんがいるといないとでは全然違いましたし、本当にストライカーだなっていう動きだったり、得点の仕方をするので有難かった」と感謝するほどだった。

 だが、小川が代表を離れている間、上田綺世が日本代表のエース候補に浮上。今は1歳年下のライバルを追いかける立場になっている。3月の試合も上田と代わって81分からピッチに立っただけとなった。

「前回は1試合中止になったし、1戦目も5分、10分しかプレーできなかった。その中でも(結果を)見せられる選手はいるけど、できなかった。不完全燃焼だったので、今回の活動に懸ける気持ちは強いです」とミャンマーでの練習初日となった4日、小川は目をギラつかせ、野心を前面に押し出した。

「自分の代表での役割は得点のところが一番。日本サッカー界で突出したFWが出てくることが求められているし、その一人になれるのは僕だと思っている。そこはずっと自信を持っているし、僕じゃないといけない。これから先を見守っていただければと思います」と、改めてミャンマー戦での爆発を誓った。

 前述の通り、4年半前のE-1選手権で活躍しながら、代表定着が叶わなかった苦い経験を踏まえると、まずミャンマー戦で上回るほどのインパクトを残すことはマスト。その上で、プレーの幅が広がったところをピッチ上で証明するしかない。

”最前線の大黒柱”として、ストライカーならではの圧倒的存在感を発揮したいところ。ただ、代表ではそれだけでは足りない。すさまじい献身性とハードワークを示す前田大然のような仕事ぶりも大切だ。

「得点と守備」のバランスをどう取るべきか。そこを小川は追求していく構えだ。

「オランダで活躍した(フェイエノールトのサンディアゴ)ヒメネスはうまいタイプで、ゴール前でもしっかり仕事をするというヨーロッパ人っぽいFW。僕もそこは求めていかないといけないですけど、日本代表では守備もやらなければいけないし、ポストプレー、ゲーム内で関わるところも必要。FIFAワールドカップカタール2022で日本が素晴らしい戦いをしたのはFWのチェイシングがあってこそ。僕もそこを担っていかないといけないと感じます。日本がベスト8の壁を破るためにも、まずはFWの成長が課題。僕自身がそこを埋めていければと思っています」

 自身のやるべきタスクを冷静に見極められるようになったところも小川の成長だろう。森保監督らが求める役割を幅広くこなした上で、点を取ってくれる大型FWがトップに陣取っていれば、日本代表はより自信を持って世界の強豪に挑んでいける。上田と小川という2人を併用できる状況になれば、さらに多彩な戦い方も可能になるだろう。

 その布石をこの6月シリーズで打ってくれれば理想的だ。

「相手どうこうは関係なく、いつも敵は自分だと思っている。しっかりと自分に目を向けて、ゴールを取りにいきたいです」と貪欲に高みを目指す小川の言動は実に頼もしい。オランダの実績を武器に、今の代表を大いに活性化してほしい。

取材・文=元川悦子

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By 元川悦子

94年からサッカーを取材し続けるアグレッシブなサッカーライター。W杯は94年アメリカ大会から毎大会取材しており、普段はJリーグ、日本代表などを精力的に取材。

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