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右ウイングバックでより攻撃的に 中国戦での代表復帰を経て、本領発揮に期待かかる伊東純也

2024.09.09

中国戦、得点後に笑顔を見せた伊東 [写真]=兼子愼一郎

 ホームでの中国戦を7-0で圧勝し、FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)で最高のスタートを見せた日本代表。その後、チャーター便で迅速に移動し、6日から現地調整を行っているが、この時期のバーレーンは最高気温40度、最低気温33度という酷暑。国内組にとっても過酷な気象条件で、欧州組にとってはひと際厳しいだろう。

 だからこそ、10日のバーレーン戦は確実に主導権を握って、相手を走らせ、消耗させる展開に持ち込むべき。相手も5日のオーストラリア戦をアウェーで消化しており、気温は20度前後の場所から自国に戻って戦うのだから、決して簡単な状況ではないはず。そんな弱みを突くような試合運びを見せ、序盤2連勝で10月のアウェーのサウジアラビア、ホームのオーストラリアとの2連戦につなげたいところだ。

 6月シリーズから本格的に導入した3-4-2-1を今回も継続すると見られる森保一監督だが、次戦のキーマンになりそうな1人が、中国戦で7カ月ぶりの代表復帰を果たした伊東純也。前回は63分から登場し、右ウイングバックでプレー。いきなり1ゴール2アシストという離れ業をやってのけた。

 特に右シャドーの久保建英との関係性は目を見張るものがあった。ただ、前回フル出場している久保は先発から外れることも考えられる。今回は堂安律や浅野拓磨など別の選手とのコンビになるかもしれない。

 そうやって周囲を取り巻く面々が変わったとしても、背番号14は最大のストロングである推進力や個の打開力を前面に押し出していくべき。“イナズマ”の真骨頂を遺憾なく発揮することが大切になる。

「4バックの時よりウイングバックの方が人数をかけて攻めることができている。うまく相手のサイドを間延びさせることはできていると思います。3バックだとサイドの高い位置に2人いる分、中も自由に動けるし、ウイングがボールを受けられなかったとしても、中が受けられる場面が多いかなと。そこでクオリティを出せる選手はいっぱいいる。中を閉められたら外から1対1で行けばいい。そうやってうまくやれればいいですね」と本人も攻撃的3バックに手ごたえをつかみつつある様子。

 この勢いに乗って、前回最終予選で全12ゴール中7得点に絡んだ男の凄みがより引き出せればベストと言っていい。

 ただ、相手も伊東のことは徹底的に分析してくるはず。直近でバーレーンと対戦した2024年1月のAFCアジアカップカタール2023決勝トーナメント1回戦対戦時、伊東はピッチに立たなかったものの、そこまでのプレーぶりを大会後に就任したドラガン・タライッチ監督は事細かくチェックし、複数マークをつけてくることも考えられる。

 中国戦の伊東なら、その状況でも1人で突破できてしまいそうだが、彼も31歳のベテラン。周りを使いながら自らを輝かせる術を熟知している。本人もコメントしているように、自身はお膳立てを意識して、インサイドのクオリティの高い選手たちのフィニッシュを演出しつつこぼれ球を狙う、あるいは左サイドの崩しから飛び込んでいくなど、これまでとは異なる色合いも見せてくれるだろう。

 そのうえで、守備のハードワークも計算していい。FIFAワールドカップカタール2022のスペイン戦を見ても分かる通り、伊東は献身的な走りで最終ラインの位置まで戻って守りに入れる選手。今回は3バックの右に引き続き板倉滉が入るのか、高井幸大、菅原由勢ら別の選択肢になるのか分からないが、誰と組んでも良好なバランスを取れる。

 酷暑の中、幅広く動くのは至難の技だが、代表でプレーできる喜びをこれまで以上に感じている彼なら、どんな仕事も厭わずに遂行するはず。それが7カ月間、自身を守り続けてくれた森保監督、応援し続けてくれたサポーターの恩に報いることになる。

 中国戦でゴールを奪った際、スタンドに深々と頭を下げる仕草を見せたのも、これまでの伊東にはなかったことである。

「本当にありがとうございますっていう。今日の声援などに対して、意図的にというよりは自然に出ました。ゴールも今までより周りの人たちが喜んでくれたので、より自分もうれしかった」としみじみと語っていた。そんな瞬間を今後も数多く作れれば、苦しい思いを味わって戻ってきたかいがある。

 年齢的に次のワールドカップが最後の大舞台になるかもしれない。だからこそ、一つひとつの試合に全力で注ぎ、悔いのないパフォーマンスを見せてほしい。8戦4発というエース級の働きを見せた2023年の代表活動を超えるような爆発を、2度目の最終予選でしっかりと示してほしい。

取材・文=元川悦子

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By 元川悦子

94年からサッカーを取材し続けるアグレッシブなサッカーライター。W杯は94年アメリカ大会から毎大会取材しており、普段はJリーグ、日本代表などを精力的に取材。

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