練習前にファンに挨拶するレジーナの選手たち [写真]=湊昂大
サンフレッチェ広島レジーナは23日、ホームグラウンドの広島広域公園第一球技場で初の公開練習を行った。
チーム発足後初めてファンに練習が公開された。昨年3月に始動したレジーナは新型コロナウイルス感染拡大防止のため練習公開を見送っていたが、この日初めてファンにトレーニング姿を披露した。また、同日午後には隣接のエディオンスタジアムで男子チームがJリーグYBCルヴァンカップで徳島ヴォルティスと対戦。同じ日に広島広域公園で男女のイベントの“ダブルヘッダー”が実現した。
初の公開練習には事前に120組の応募があり、最終的に200人のファンが見学した。選手たちには終始温かい拍手が送られ、翌日のホーム戦での勝利へ後押し。練習中のゴールや迫力あるプレーにはファンの感嘆の声が漏れた。MF柳瀬楓菜は、「いつもと違う雰囲気で拍手もすごいあった。いつもより集中してできた」と刺激を受けた。
この日の練習中に一番ファンを盛り上げたのは高卒ルーキーの森宙舞だった。今冬に加入したばかりの18歳DFはFK練習で左足を一閃。鋭いシュートを直接ゴールネットに突き刺した。これにはスタンドから大きな拍手が沸き、森はファンのリアクションに「めっちゃ嬉しかった」と喜んだ。
「(加入後)自分のプレーを見ていただくのは初めてで、人が見ている環境でサッカーをやるのが久しぶりだった。少し緊張があったけど、最初からチームメイトとしっかりコミュニケーションをとっていい練習ができました」
森はプロの世界に入ったばかりで「レベルが高くてついていくのが精一杯」と言うが、その中でも「自分の課題に取り組んでいる日々で大変だけど、楽しいです」と充実の様子。本来は右利きだが、高校時代から磨いてきたという左足で鮮やかな直接FKを決め、「高校の時はキッカーをやっていなくて、レジーナでは左足が使えるので蹴らしてもらっている。自分の武器を一つでも増やしたいので、いいFKを決められて良かったです」と胸を張った。
練習後にはチームが一列に並んでファンに挨拶。最後にキャプテンのMF近賀ゆかりが、翌24日にホームで行われるYogibo WEリーグ第18節の大宮アルディージャVENTUS戦に向けて、「ホーム初勝利を味わえるように、全力を尽くします」とファンに意気込みを語って締めくくった。
取材・文=湊昂大
By 湊昂大