サンフレッチェ広島レジーナのMF小川愛 [写真]=湊昂大
サンフレッチェ広島レジーナは、6日に行われるYogibo WEリーグ第3節で三菱重工浦和レッズレディースと対戦する。アウェイでの一戦で、チームは初めて声出し応援のある試合に臨む。
コロナ禍の真っ只中に生まれたチームが初めてピッチで声援を体感する。昨年3月に設立されたS広島Rは新型コロナウイルスの影響により常に声出し応援禁止の中で試合を戦ってきた。MF小川愛は5日の練習後、「サポーターの声援や応援が私たちを後押ししてくれるし、苦しい時間帯でももう一本頑張ろうと踏み出せると思う。声援があるのとないのとでは全然違うと思う」と声出し応援に期待を寄せた。
これまでもサポーターの存在がチームを後押ししてきた。今年4月末には初めて公開練習が解禁されると、チームは翌日のリーグ戦で待望のホーム初白星を挙げるなど、昨季終盤の快進撃につながった。今季はリーグ開幕から太鼓使用の応援なども始まり、少し賑やかになったホームで白星スタートを切った。
今節は開幕からすでに声出し応援が解禁されている浦和での試合。敵地ということもあり、新設チームへの声援も未知数だ。それでも、小川は「アウェイでどういう感じになるか全然わからないけど、(相手の声援を)そんなにプレッシャーに感じすぎず、サッカーを楽しみたい。あとは相手より強い気持ちを持って臨みたい」と意気込んだ。
小川は開幕から2試合連続でフル出場し、両試合ともセットプレーからアシストを記録。前節にはクロスバー直撃の豪快なミドルシュートを打つなど、正確なキックでチームの攻撃を演出している。「個人的にまだまだミスが多いけど、その中でも自分の良さを出すこと、チームの雰囲気や試合の流れをひっくり返すようなワンプレーやシュートは常に意識してやっている。結果的にセットプレーで2点取れているけど、それがもっとレジーナの武器になるようにしていきたい」
チームは開幕2試合をホームで戦って1勝1敗。今季リーグ戦初のアウェイ戦で2試合ぶりの勝利を目指す。前節はノジマステラ神奈川相模原の素早い攻守の切り替えや球際の強さに苦しんで今季初黒星を喫しており、小川は、「次(浦和戦)も強度の高い試合になると思うけど、そういう部分でまず負けないようにしたい」と気を引き締めた。
昨季は今節の開催地である浦和駒場スタジアムで2-1の勝利を収めており、「(浦和は)個の能力が高くて、強くて速いイメージがあるけど、昨シーズンのアウェイ戦みたいに、チーム全員で守備も攻撃もつながりを持ってやれば、勝てない相手ではないと思う」と闘志を燃やす小川。「相手の隙をついていけるように、全員でいい準備をして臨みたい」とチーム一丸で勝利を目指す。
取材・文=湊昂大
By 湊昂大