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脇阪麗奈(C大阪ヤンマーレディース)チーム全員で高め合いながら

2023.11.17

日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」の3シーズン目が11月に開幕した。
WEリーグに新規参入を果たしたセレッソ大阪ヤンマーレディースは、
プロの舞台でどんな戦いを見せてくれるのだろうか。
大きな期待を背負う選手たちの連続インタビュー企画、
第8回は、チームの主将にして大黒柱・脇阪麗奈が登場してくれた。

みんなが伸び伸びプレーできるように

──主にボランチでプレーされていますが、ご自身のプレースタイルや特長を教えてください。

脇阪 私のプレースタイルは、球際で負けないことや、ゴール前でチャンスに関わることです。攻守において、チームに欠かせない存在になることを目標にしています。

──チームの中で、ご自身の役割についてはどう考えていますか?

脇阪 中盤でボールを奪いきるところや、周りをカバーすること、ポジショニングを常に意識しています。私は守備が得意だと思っています。その自分の特長を生かして守備でももちろん貢献したいですが、それだけだとチームとして得点が取れないので、ゴールを取ることも意識しています。

──キャプテンとしての思いは?

脇阪 キャプテンとして、1年間を通してチームのメンタルを支えること、しっかりゲームをコントロールすることを心掛けています。試合中も元気を出す声がけを意識しています。みんなが伸び伸びプレーできるように、チームに目を向けています。

プレーで引っ張りつつ、チームの精神的支柱を担う[写真]=セレッソ大阪

──若い選手が成長していくために心掛けていることはありますか?

脇阪 若い子たちに意識していることは、声のかけ方です。もちろん、厳しいことを言うことも大切ですが、それだけでは萎縮してしまうので、バランスを考えながら褒めることも意識しています。

──チーム全体のポテンシャル、伸びシロはどう見ていますか?

脇阪 チームとしての伸びシロは、WEリーグカップを見てもらったら分かるように、1試合ごとに成長しています。選手一人ひとりも試合を通して成長していることは、近くで見ていて分かるので、これからが楽しみですね。1年間を通して戦えば、全員が2段階はレベルアップしていけると思います。

──試合をすればするほど成長することは、自身もかつて実感してきたことでしょうか?

脇阪 はい。私もずっと試合に出続けてきたからこそ今があると思っているので、経験を重ねることは本当に大事です。

全員が連動し、躍動するサッカーを

──8月に開幕したWEリーグカップは、3勝1分1敗のグループ2位で終えました。チームとして、個人として、収穫や課題をどう感じましたか?

脇阪 チームとして、リーグ戦の前にカップ戦を戦うことができたのは、みんなの経験にもなったし、リーグ戦で堂々と戦える準備ができたかなと思います。個人としては、自分の力がどのくらい成長したか試せる機会だと思っていました。2年間、セレッソから離れていた中で、どこまで体現できるか楽しみでしたが、ほとんど全部できたので、良かったです。

──WEリーグを2年間、先に経験したことは大きかったですか?

脇阪 はい。この2年間は経験したことがないことばかりでした。外を見てきたからこそ、ここで伝えるべきことはたくさんあると思っています。

──昨シーズン、INAC神戸レオネッサで優勝争いを経験した脇阪選手から見て、セレッソ大阪ヤンマーレディースはWEリーグでどのくらいまで行けそうですか?

脇阪 セレッソはまだまだ甘いですし、足りない部分も多いですが、みんなが「うまくなりたい」という向上心や意欲は持っています。チームの目標である5位以内は確実に入れると思うので、そこは最低限で狙っていきたいです。

──その上で、トップ3に入っていくために上積みしていかなければいけない部分とは?

脇阪 メンタルや、一つの勇気。相手を怖がっていては、上にはいけません。そこを私がもっと声を掛けないといけない。そこの部分を変えていけば、トップ3も目指せると思います。

──セレッソのホームでの試合も久しぶりだったと思いますが、ファン・サポーターが作り出すヨドコウ桜スタジアムの雰囲気はどのように感じましたか?

脇阪 セレッソサポーターの皆さんは本当に温かくて、ファミリーという感じがします。私が求めていたものというか、他では感じることができない雰囲気でした。

──ファン・サポーターとの距離が近いことは強みにもなる?

脇阪 そうですね。長年、応援してくださっているサポーターの方は温かいですし、声の掛け方も優しいので、そこは選手みんなにとってプラスだと思います。

持ち味の正確なキックを生かし、セットプレーではキッカーを務める[写真]=セレッソ大阪

──セレッソで長くプレーされていますが、ご自身にとってセレッソ大阪ヤンマーレディースはどういう存在ですか?

脇阪 私にとってセレッソ大阪ヤンマーレディースは、原点というか、すべてを育ててくれた場所です。セレッソがなかったら、今の私はないと思っています。

──プレーヤーとして、将来の目標を教えてください。

脇阪 選手として、なでしこジャパンに入って、中心選手として活躍したいと思っています。そのためには、今できることを毎日、100パーセントでやり続けることが必要だと思っているので、自分に目を向けて、必ずなでしこジャパンに入れるように頑張っていきたいです。

──先日のアジア競技大会ではサッカー日本女子代表として金メダルを獲得されました。この大会は、どのような大会になりましたか?

脇阪 全員がなでしこジャパンを目指している中で、みんなが必死に戦ったことが結果につながったと思います。自分自身も、自分の力を試そうと思って臨んだ大会で、思っていたことはすべて出せたので、自信になりました。同時に課題も見つかったので、自分のレベルアップにつなげていける大会にもなりました。(感じた課題は)中国や北朝鮮の選手はパワーもスピードありましたし、中国のボランチの選手は背も高くて足元もありました。そういう選手とどこで勝負するか、となったら技術やアジリティーになる。その部分にももっとフォーカスして練習に取り組んでいきたいと思います。

──最後に参入初年度となるWEリーグに向けての意気込みをお願いします。

脇阪 チームとしての目標は最低でも5位以内です。そのために、私自身はチームの波が悪い時にしっかり上に持っていける選手になりたいですし、チーム全員で高め合いながら5位以内を目指して頑張っていきたいです。サッカーとしては、アグレッシブに、見ていて楽しいサッカー、チーム全員が連動し、躍動するサッカーを見せていきたいと思っています。応援よろしくお願いします。

By サッカーキング編集部

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