サポーターに挨拶をする新潟の選手たち [写真]=野口岳彦
2015Jリーグヤマザキナビスコカップの準々決勝第2戦が6日に行われ、浦和レッズとアルビレックス新潟が対戦した。
第1戦では序盤に試合を優位に進めていた浦和が、前半終了間際の失点をきっかけにまさかの大量5失点。勝ち抜けのためには6点差以上での勝利が必要という窮地に立たされている。この日は前の試合で先発だった李忠成ではなく武藤雄樹を最前線で起用し奇跡の大逆転を目指す。一方、大きなアドバンテージを得ている新潟は前回同様のメンバーで試合に臨む。
雨が降りしきるなかキックオフを迎えると、大量得点が必要な浦和は11分に最初のチャンスを作る。左サイドでパスを受けた梅崎司が左足でアーリークロスを送り、中央で武藤、ファーサイドで関根貴大が滑り込んだがいずれもわずかに間に合わず、シュートにつなげることはできなかった。すると守備に追われていた新潟は15分、CKの流れから最後は大井健太郎がエリア外で浮き球をコントロールし左足ボレーを放つ。このシュートは惜しくもクロスバーに弾かれたが、しっかりと守備を固めながらも得点のチャンスを作った。
なかなかチャンスが作れない浦和に対し、新潟はカウンターからゴールに迫る。33分、前線で粘った指宿洋史がドリブルでエリア手前から右足を振り抜くと、DFに当たってこぼれたボールはゴール前の山崎亮平のもとへ。しかしこれをダイレクトで蹴り込んだ山崎のシュートは大きく浮いてしまい先制点とはならなかった。
その後は新潟がうまくパスを繋いで時間を使い浦和にチャンスを与えず、0-0のまま前半を折り返す。
前半シュート1本に終わった浦和は後半開始と同時に青木拓矢を下げて李を投入。すると46分、右サイドを上がった関根がエリア外からミドルシュートを放ったが、ここはゴール左にそれた。さらに49分に梅崎、50分には武藤と立て続けにシュートチャンスを迎えるも、GKに阻まれてしまった。
それでも、後半に入り攻め続ける浦和が55分に先制点を挙げる。右からのCKにニアサイドの阿部勇樹がヒールで合わせると、山なりに高く上がったシュートはファーポストを叩いてゴールラインを割った。さらに直後の58分、左サイドで仕掛けた梅崎のドリブルが長くなったところに、宇賀神友弥が走り込み左足でグラウンダーのクロスを供給。これをゴール前の李が流し込み浦和が2点目を奪う。
新潟は1失点目の直後に小林裕紀を下げ大野和成、64分には成岡翔を投入し逃げ切りを図る。しかし勢いが止まらない浦和は70分、前線へ駆け上がった阿部が李とのコンビネーションでDFの裏に抜けると、先ほど投入されたばかりの成岡にエリア内で倒されPKを獲得。これを阿部が自らゴール左に蹴り込み浦和が追加点を挙げた。
76分にも浦和がビッグチャンスを作る。左サイドから柏木がクロスを上げると逆サイドに流れたボールを関根がボレーで狙う。このシュートに反応した武藤がGKの目前でコースを変えたがボールはわずかに枠の上に外れた。流れが悪い新潟は78分、指宿に変えてラファエル・シルバを投入。一方、2戦合計スコアを振り出しに戻すためにあと2点が必要な浦和は82分に高木と関根を下げ橋本和、平川忠亮を入れ交代カードを使い切る。
しかし最後まで諦めずに攻め続けた浦和だったがその後は追加点を奪うことができず、新潟が第1戦のリードをなんとか守り切りクラブ史上初のベスト4進出を果たした。
勝ち抜けを決めた新潟は準決勝でガンバ大阪と対戦。準決勝第1戦は10月7日に、第2戦は10月11日に行われる。
【スコア】
浦和レッズ 3-0(2戦合計3-5)アルビレックス新潟
【得点者】
1-0 55分 阿部勇樹(浦和レッズ)
2-0 58分 李忠成(浦和レッズ)
3-0 70分 阿部勇樹(PK)(浦和レッズ)
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