タイトルを逃し悔しさを語った飯倉大樹 [写真]=J.LEAGUE
「悔しいというか……悔しい」。うつむき掛けた顔を必死に上げて、飯倉大樹が続ける。「悔しいという言葉が正しいかどうかは分からないけど、自分たちのサッカーが決勝で、特に前半でできなかったことがすべてだったと思う」。
横浜F・マリノスにとって17年ぶりの優勝を目指した2018JリーグYBCルヴァンカップの決勝戦。今季のリーグ戦では一度も負けていない湘南ベルマーレが相手だった。
「今年負けていないし、点も取れている。何となくできるんじゃないかなというので試合に入って。最初の相手の勢いにのまれて、ああいう思い切りのいいシュートを打たれた」
立ち上がりから何かがうまくいかなかった。リーグ戦の終盤に差し掛かり、取り戻した“らしさ”が鳴りを潜めた。いつもならサイドで数的優位を作り、そこからゴール脇にできるスペースを使いながら相手ゴールに迫っていくが、守備時には5バックになる湘南にはそのスペースがなかった。飯倉は後ろから「中を使え」と扇原貴宏や両サイドバックに声を掛けたが、なかなかリズムを取り戻せなかった。
「あえて中に突っ込んで行って、そこでやり切ったり。そこで取られても、すぐに取り返してショートカウンターにできるような、うまく行っていない時に誰かが変えるというか、リードする選手が出てこないときついかな」
自らの声で、チームを好転できなかったことを悔やんだ飯倉。「今シーズンはリーグタイトルを取ることは(現実的には)難しいけど、このルヴァンカップのタイトルを取って『来年は』という意識を持っていた。自分たちのこのサッカーでタイトルを取るという意味で、もっと成長しなければいけない」と唇を噛み締めた。
By サッカーキング編集部
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