鹿島の松村優太が清水戦でプロ初ゴールをマークした [写真]=Jリーグ
静岡への“凱旋”に喜びを感じたのは、本人だけではなかったはずだ。12日に行われたYBCルヴァンカップグループステージ第3節・清水エスパルスvs鹿島アントラーズ戦。アウェイチームの鹿島から順に選手紹介が行われると、「松村優太」の名前が読み上げられた際、IAIスタジアム日本平に集った一部のサポーターから拍手が沸き起こった。
松村と言えば今年1月、静岡学園高校のエースとして全国高校サッカー選手権大会で静岡県勢24年ぶりの優勝に貢献。“サッカー王国”復権の立役者として、その名は広く知れ渡った。
「何度もプレーしたことがある」というアイスタに“帰ってきた”松村は、56分から途中出場。かつては静岡のサッカーファンを虜にしたスピードとゴール嗅覚で、この日は清水ゴールを何度も脅かし、86分にはヘディングシュートを叩き込んで3-2の勝利をもたらした。
「得点シーンの前に、1本GKを抜いて外してしまったので、必ず僕が決めないとダメだなと思っていた。今日観ていたエスパルスサポーターの方々の中にも、静学を応援してくださっている方はいたと思うし、そういった方々に成長した姿を見せられたと思う」
大阪府出身の松村は、静岡学園へ越境入学して3年間で己を磨き、プロへの道を切り拓いた。奇しくも慣れ親しんだ地で生まれたプロ初ゴール。前節終了時点で今大会の敗退が決まっていた両チームにとっては消化試合の一戦だったが、「僕自身のアピールチャンス」をしっかりとモノにした松村は、静岡での成長を足がかりに、さらなる飛躍を遂げていく。
By サッカーキング編集部
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