町田(左)が敵地で先勝、柏と名古屋(右)はドロー [写真]=J.LEAGUE via Getty Images、兼子愼一郎
2024JリーグYBCルヴァンカップ・プレーオフラウンド第1戦の5試合が5日に各地で開催された。
J1、J2、J3に所属するクラブで、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ノックアウトステージに進出した3クラブ(横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、ヴァンフォーレ甲府)を除く57クラブが参加した1stラウンドの戦いが終了し、今大会もいよいよプレーオフラウンドに突入。10チームにより、ホーム&アウェイ方式の2試合を行い、2戦合計スコアで勝利した5チームがプライムラウンドに進出する。
3回戦で前回大会の王者・アビスパ福岡を破った柏レイソルと、2021年大会の覇者・名古屋グランパスの一戦は、序盤の15分にスコアが動く。アウェイチームの名古屋は右サイドからパスを繋いで崩すと、榊原杏太からのクロスボールを山岸祐也が頭で押し込んで先制。前半は名古屋が多くの決定機を作ったものの、1点のみのリードで後半へ折り返すと、72分には柏がゴールを脅かす。島村拓弥のボールキープから、ボックス手前でパスを受けた高嶺朋樹が左足一閃。強烈なミドルシュートを突き刺し、試合を振り出しに戻した。試合はこのまま1-1で終了。決着は名古屋ホームで行われる第2戦に委ねられることとなった。
同じくJ1同士の一戦となったFC東京とサンフレッチェ広島の一戦は、10分に右サイドボールを持った新井直人のクロスボールから加藤陸次樹がヘッドを沈めると、直後の11分にもショートカウンターから松本泰志が追加点を奪う。FC東京は序盤に2点を失ったものの、25分には仲川輝人の中央を破るスルーパスにディエゴ・オリヴェイラが反応。今季初出場のGK川浪吾郎に倒され、PKを獲得すると、このPKを自ら沈めて1点を返した。前半の残る時間はFC東京が主導権を握ったものの、同点弾は奪えず、後半の45分間は得点が生まれずにタイムアップ。広島が敵地で先勝してホームへ戻ることとなった。
セレッソ大阪とFC町田ゼルビアの試合は、序盤の6分に右サイドからカットインしたジョルディ・クルークスが左足でコントロールショットを突き刺し、ホームチームのC大阪が先手を取ったものの、後半に入ると町田が反撃。まずは61分、エリキの折り返しがボックス内でのハンドを誘うと、下田北斗がPKを決めて同点に。直後の62分には、バスケス・バイロンの敵陣でのボール奪取から、ナ・サンホが右足で見事な一撃を叩き込む。終盤の87分には仙頭啓矢からのスルーパスに抜け出したエリキがトドメの3点目を仕留める。町田が敵地開催の第1戦を3-1で制した。
現在公式戦19試合無敗を続け、J2勢唯一の“生き残り”となったV・ファーレン長崎は、敵地でアルビレックス新潟と激突。試合は18分、山田陸が芸術的なループシュートでネットを揺らし、長崎が先手を取る。それでも、ホームで負けられない新潟は69分、セットプレーのこぼれ球を小見洋太がボレーで沈め、試合は振り出しに、終盤の82分には長倉幹樹が自ら獲得したPKを成功させ、逆転に成功。試合はこのままタイムアップを迎え、新潟がホームで先勝した。長崎の公式戦無敗記録は「19」でストップ。3月2日に行われた2024明治安田J2リーグ第2節ベガルタ仙台戦(●1-2)以来の黒星となったが、この大会の“勝者”は2戦合計スコアで決まるため、ホームへ戻って新潟相手に逆転を目指す。
J3のチームとして快進撃を続けるカターレ富山は、北海道コンサドーレ札幌の本拠地に乗り込んだ。試合は立ち上がりの8分、ロングフィードで右サイドのスペースへ抜け出した末木裕也が中央へ折り返すと、中村桐耶にクリアされそうになったボールに碓井聖生が反応。即座に奪い返し、自ら流し込んで、富山に先制点をもたらした。だが、その後は札幌が多くのシュートシーンを作ると、終盤に差し掛かった81分には長谷川竜也のクロスボールがそのまま吸い込まれる。試合は1-1で終了した。
プレーオフラウンド第1戦の試合結果は下記の通り。第2戦は4日後の9日、ホームとアウェイを入れ替えて行われる。
■プレーオフラウンド第1戦・試合結果
柏レイソル(J1) 1-1 名古屋グランパス(J1)
FC東京(J1) 1-2 サンフレッチェ広島(J1)
アルビレックス新潟(J1) 2-1 V・ファーレン長崎(J2)
セレッソ大阪(J1) 1-3 FC町田ゼルビア(J1)
北海道コンサドーレ札幌(J1) 1-1 カターレ富山(J3)
By サッカーキング編集部
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