[写真]=兼子愼一郎
名古屋グランパスがアルビレックス新潟との120分+PKの死闘を制し、3年ぶり2回目のルヴァンカップ制覇を果たした。
名古屋の1点リードで迎えた後半アディショナルタイム、中山克広がエリア内で小見洋太を倒し、新潟にPKを与えてしまう。中山は「正直『PKだな』という印象でした。足を引っ掛けてしまった感覚があった」と振り返る。土壇場のPKで追いつかれたが、中山は「気持ちを切り替えよう」と前を向き戦い続けた。
延長戦の前には長谷川健太監督から「信じてるぞ」と声をかけられた。そして迎えた93分、左サイドからのクロスボールにキャスパー・ユンカー、山岸祐也が連続で空中戦に競り勝ち、中山が右足を振り抜きゴールネットを揺らす。「クロスに対して、絶対にファーで詰めることを意識していました。祐也くんがうまくそらしてくれたので、詰めることができました」。「あの瞬間は気持ちが勝っていたというか。『チームに迷惑をかけた分、自分がやらないと』という気持ちが勝っていたシーンだった」と殊勲のゴールを振り返った。
111分に追いつかれたが、名古屋はPK戦で5人全員が成功させて栄冠を勝ち取った。「気付いたら涙が出ていました。気が緩んだわけではないのですが、ホッとして涙が出てきたという感じです」と中山。「延長戦が始まる前にチームメート全員が声を掛けてくれたこと、グランパスファミリーが最後まで声援を送ってくれたことが力になり、うまく気持ちを切り替えることができたと思います。そこでゴールという結果に結びつけることができたので、名古屋グランパスに関わる全ての方に感謝したいです」と気持ちを述べた。
By サッカーキング編集部
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