38歳になったトッティは今季もローマで活躍中 [写真]=Getty Images
9月に38歳となったローマ所属の元イタリア代表FWフランチェスコ・トッティが、12日発売の『ワールドサッカーキング12月号 ローマ特集』内のインタビューにて、元日本代表の中田英寿氏について言及した。
ローマは2000-01シーズンにセリエAを制したが、同シーズンでトッティと中田はともにプレー。ポジション争いをしていた。ローマはユヴェントスとスクデット争いを繰り広げていたが、見事に優勝した。
リーグ終盤戦で首位ローマと2位ユヴェントスが直接対峙した試合では、ユヴェントス2点リードの状況でトッティとの途中交代によりピッチに立った中田が、ミドルシュートで1点を返すと、さらに中田のミドルシュートからヴィンチェンツォ・モンテッラによる同点弾が終了間際に生まれてドロー決着。ユヴェントスの追い上げをしのぎ、18シーズンぶりとなるスクデットを獲得した。
トッティはインタビュー内で同試合を回顧。中田のプレーについて「印象的だった。後半途中、俺との交代でピッチに上がって、すぐに大きな仕事をやってのけたんだからね。本当にすごかった」と絶賛すると、「彼のゴールがあったからこそ獲得できたスクデットだと言ってもいい。ナカタは偉大なプレーヤーだったよ」と中田の貢献に賛辞を惜しまなかった。
また、プレー面以外で残っている印象については、「彼のクールさだ。スクデットを決めたパルマ戦の後、ロッカールームはどんちゃん騒ぎだった。ところがナカタはロッカールームの片隅でバスローブを着て、“ファンタスティコ”な微笑みを浮かべながら俺たちのバカ騒ぎを眺めていた」とエピソードを語るとともに、「素晴らしいプレーヤーであると同時に素晴らしい人間だった。人にやさしく接する術を知っていたんだ。教育の高さを感じさせるし、礼儀正しい男だったよ」と、その人間性も称えている。
ローマは2000-01シーズンにスクデットを獲得して以降、13シーズンで7度、2位となっているものの、優勝からは遠ざかっている。トッティはスクデットを獲得したら、「ロッカールームのお祭り騒ぎにナカタを招待しよう。もう一度、あの微笑みを見たいからね」と、メッセージも送っている。
本誌内のインタビューでは、今シーズンのローマや自身のキャリア、クラブの歴史などについても語っている。