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敵地で7発のバイエルンがローマ相手に歴史的な大勝

2014.10.22

歴史的大勝を飾ったバイエルンの選手たち [写真]=Getty Images

 CL第7節のローマvsバイエルンが21日にスタディオ・オリンピコで行われ、7-1でバイエルンが勝利した。

 前節、敵地でのマンチェスター・シティ戦を1-1のドローで終え、1勝1分けのグループ2位に付けるローマ。迎えた今節は、グループ突破の大本命であるドイツ王者・バイエルンとの重要なホームゲームに臨んだ。直近のキエーヴォ戦で温存されたFWジェルヴィーニョとFWフアン・マヌエル・イトゥルベが、シティ戦でCL最年長得点記録を更新したエースのFWフランチェスコ・トッティと共に3トップを形成した。

 一方、初戦でシティ、第2節でCSKAモスクワを破り2連勝で首位に立つバイエルンのグアルディオラ監督は、現役時代にプレーした古巣との一戦に向けてコンディションが万全でないMFフランク・リベリをベンチスタートとしたものの、それ以外は現状のベストメンバーを起用。また、今夏にローマから加入したDFメルディ・ベナティアは、移籍後初めての古巣対戦となった。

 キックオフ前から大きな盛り上がりを見せるスタディオ・オリンピコで幕を開けた一戦は、あまりに衝撃的な展開となった。開始直後から果敢なハイプレスを敢行するローマが良い入りを見せたかに思えたが、ドイツ王者がそれを上回る圧巻のパフォーマンスを披露する。

 この試合、[3-1-4-2]の布陣を採用したバイエルンは、開始数分こそ相手の激しいプレスに苦しんだものの、時間の経過と共に相手のプレスを掻い潜って行く。すると、9分にMFアルイェン・ロッベンが個の力で先制点をもたらす。ボックス右でラームの縦パスを受けたロッベンが得意のドリブルで中に切り込み、絶妙な左足のシュートをファーポストに流し込んだ。

 早い時間帯に失点を喫したローマだが、すぐさま反撃を開始。失点直後に右サイドを攻め上がったDFヴァシリス・トロシディスが鋭い縦パスでチャンスを演出すれば、10分にはDFマプ・ヤンガ=ムビワの出足鋭いインターセプトからゴール前に走り込むジェルヴィーニョにスルーパスが通る。だが、ジェルヴィーニョのゴール右隅を狙ったシュートはGKマヌエル・ノイアーがファインセーブで阻んだ。

 開始15分を過ぎると、試合は完全にバイエルンのペースに。相手の戦術に対して、グアルディオラ監督仕込みの3バックが完璧に機能したバイエルンは、守備では相手のパスコースを消してビルドアップを機能不全に陥れると、攻撃では人もボールも動く見事な崩しから再三の決定機を創出。23分にMFトーマス・ミュラーとのコンビプレーからMFマリオ・ゲッツェが、相手GKが一歩も動けない絶妙なシュートを決める。続く25分には左サイドを深くえぐったMFファン・ベルナトのクロスをFWロベルト・レヴァンドフスキが頭で合わせた。

 畳み掛けるバイエルンは立て続けの失点で混乱している相手を押し込むと、30分にはレヴァンドススキのスルーパスに抜け出したロッベンがこの試合2点目を奪取。さらに36分、DFダヴィド・アラバのクロスがボックス内で相手DFコスタス・マノラスのハンドを誘い、PKを獲得。これをミュラーがきっちり決め、強豪ローマを相手に完璧な内容で前半を終えた。

 前半に5失点を喫するまさかの展開となったローマは、ハーフタイムでトッティとDFアシュリー・コールのベテランコンビを下げてMFアレッサンドロ・フロレンツィ、DFホセ・ホレバスをピッチに送り出す。また、ガルシア監督は崩壊した守備を立て直すため、MFミラレム・ピャニッチとジェルヴィーニョを2トップに配した[4-4-2]にシステムを変更した。

 大量リードのバイエルンがペースを落としたことで、ようやくボールを持てるようになったローマは、後半序盤にこれまでの鬱憤を晴らすかのような攻勢を見せる。まずは53分、高速ドリブルで一気にボックス内までボールを運んだジェルヴィーニョがゴール右隅を狙ったシュートを放つも、これは右ポストを叩く。続く54分にはデ・ロッシの浮き球のフィードに反応したフロレンツィがボックス右から強烈なシュートを放つ。だが、このシュートはGKノイアーが身を挺して防いだ。

 それでも、諦めないローマは66分にイトゥルベの持ち上がりからボックス左でMFラジャ・ナインゴランが折り返したボールをジェルヴィーニョが頭で合わせ、ようやくGKノイアーの牙城を破り、一矢を報いた。

 一方、後半に入って守勢に回る場面が多くなったバイエルンのグアルディオラ監督は60分、ミュラーを下げてDFラフィーニャ、67分にレヴァンドフスキに代えてエースのリベリを投入。さらに、システムを[4-3-3]に変更した。

 すると、稀代の名将の采配で流れを引き戻したチームは78分に“ロッベリ”の連系からエースが後半最初のゴールを奪うと、80分には同じく途中出場のシャキリがラフィーニャが放ったシュートのこぼれ球を冷静に流し込み、7点目を奪取。その後も主導権を握り続けたバイエルンが敵地で歴史的な圧勝劇を見せ、グループリーグ3連勝を達成。一方、ホームで屈辱的な大敗を喫したローマは、今後のグループリーグの戦いだけでなくリーグ戦にも影響が残りそうな厳しい敗戦となった。

(記事/超ワールドサッカー)

【スコア】
ローマ 1-7 バイエルン

【得点者】
9分 0-1 アルイェン・ロッベン(バイエルン)
23分 0-2 マリオ・ゲッツェ(バイエルン)
25分 0-3 ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
30分 0-4 アルイェン・ロッベン(バイエルン)
36分 0-5 トーマス・ミュラー(バイエルン)
66分 1-5 ジェルヴィーニョ(ローマ)
78分 1-6 フランク・リベリー(バイエルン)
80分 1-7 ジェルダン・シャキリ(バイエルン)

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