現地18日のチャンピオンズリーグでマンチェスター・Cを下し、8シーズン連続のベスト8進出を決めたバルセロナ。しかし、たとえ彼らが決勝まで勝ち進んだとしても、その舞台となるベルリンの地でリオネル・メッシやネイマールらのプレーが見られない可能性があるという。
スペインの『アス』や『スポルト』が16日までに指摘したのは、今夏、チリで開催されるコパ・アメリカ2015との日程問題だ。同大会は6月11日に開幕戦を迎えるが、CL決勝開催日はそのわずか5日前のこと。だが、FIFA(国際サッカー連盟)のルールでは、国際大会の本大会が開催される14日前から代表拘束権が発生するため、メッシやネイマールがCL決勝を迎えるよりも早くバルセロナを離脱する可能性があるという。
また、今回の代表拘束権は5月29日から発生するが、その翌日にはコパ・デル・レイ決勝が行われる。つまりバルセロナは、2つのファイナルで攻撃の柱を欠くかもしれないのだ。
当然ながら、このケースはコパ・アメリカ参加が濃厚な全ての選手に当てはまる。バルセロナでは、アルゼンチン代表MFハビエル・マスチェラーノやブラジル代表DFダニエウ・アウヴェス、またチリ代表GKクラウディオ・ブラーボといった選手が該当者となる。一方、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスは、ブラジル・ワールドカップでの噛みつき行為で科された出場停止処分(公式戦9試合)がまだ消化されていないため、出場に支障はない。
ルイス・エンリケ監督は試合後、この問題についてコメントを求められると、次のように答えている。
「そうならないことを願う。それぞれの国の代表に選ばれるのはとても素晴らしいことだが、選手たちのサラリーを負担しているのはクラブだからね」
なお、CLベスト8に進出した他クラブにとっても、決して他人事ではない。リーガ・エスパニョーラでは、レアル・マドリードのコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスやブラジル代表DFマルセロが、アトレティコ・マドリードでは、ブラジル代表DFミランダやディエゴ・ゴディンとホセ・ヒメネスのウルグアイ代表DFコンビといった選手たちが晴れの舞台に立てないかもしれない。
この件について『アス』は、FIFAから各クラブに対して、各国協会と代表招集時期について協議するよう要請していると伝えている。とはいえ、もしビッグイヤーの獲得が目前に迫ったら、クラブ側が選手の貸し出しに強い抵抗を示すのは必至だろう。
果たして、スター選手を巡る両者の駆け引きはどんな決着を見るのか。この問題、まだまだひと悶着ありそうだ。
(記事/Footmedia)