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フランス人もバルセロナを応援? 国民の73%がパリSGの敗退を希望

2015.04.16

フランス国民もバルセロナを応援? [写真]=Getty Images

 バルセロナがアウェーでパリ・サンジェルマンに3‐1で先勝し、準決勝進出を大きく手繰り寄せたチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグ。スペインだけではなくフランスでも、この結果に多くの人が喜びの声を上げているという。

 フランスの調査会社『OpinionWay』が国内アンケートを実施したところ、73%もの人々がPSGの準々決勝敗退を望んでいるとの、一見驚くような結果が出たことが明らかになった。

「なぜフランスの人々は自国のPSGではなく隣国のバルセロナの勝ちぬけを願うのか?」

 その最大の要因となっているのは、フランス中を敵に回したパリSGのスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモヴィッチによる発言だという。先月15日に行われたボルドー戦後、同試合を裁いた主審の判定に憤慨したイブラヒモヴィッチは、「15年間のプロのキャリアで、こんな審判は1度も見たことがない。この国はクソだ。PSGに相応しくない」との暴言を吐いた。その後、イブラヒモヴィッチは自身の発言について謝罪を行い、リーグ側から4試合の出場停止処分を受けたが、フランス国民の怒りはいまだに収まっていないという。

 イブラヒモヴィッチの発言により敵を増やしてしまったパリSGだが、元々は1970年に創設された新興クラブであり、フランス国内では伝統でも人気でも名門マルセイユの後塵を拝している。さらに、2011年にカタール王族に買収されてからは、1990年代の黄金期を彷彿させる強さを取り戻す一方、金満クラブとして妬みの対象となっている。それは、パリSGを率いる元フランス代表のローラン・ブラン監督の、「フランスには多くの嫉妬がうずまいている。この国の人々は、成功を収めた者や資産のある者に対して妬み深い」とのコメントが端的に表しているだろう。

 またフランスでは、近年フランク・ライカールト監督やジョゼップ・グアルディオラ監督の下、強さと美しさを兼ね備えたプレーで国内外のタイトルを獲得したバルセロナを賛美する傾向が強いという。それゆえ、パリSGではなくバルセロナを応援するのは、多くの人々にとってごく自然な行為でもあるようだ。

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