バルサが4年ぶりのCL決勝進出…バイエルンは打ち合い制すも逆転できず

　チャンピオンズリーグ（CL）決勝トーナメント準決勝セカンドレグが12日に行われ、バイエルンとバルセロナが対戦した。

　6日に行われたファーストレグでは、バルセロナがホームでバイエルンに3－0の完勝。ホームのアリアンツ・アレーナで行われるセカンドレグで、バイエルンが逆転で決勝進出をするには大勝しなければならない。

　だが、バイエルンは今シーズンのブンデスリーガ制覇を決めて以来、公式戦で4連敗中。さらに、アリエン・ロッベンやフランク・リベリー、ダヴィド・アラバら主力を負傷で欠いている。一方、公式戦8連勝中のバルセロナは、リオネル・メッシ、ネイマール、ルイス・スアレスの南米3トップが健在で、ここまで今シーズン合計で112ゴールを獲得。また、ネイマールに限っては6試合連続ゴール中と波に乗っている。

　開始5分、バルセロナにチャンスが訪れる。ダニエウ・アウヴェスからのフィードにイヴァン・ラキティッチが抜け出して右足を振り抜く。シュートはゴール左隅に飛ぶが、ここはGKマヌエル・ノイアーに阻まれた。だが7分、バイエルンが早い時間に幸先良く先制する。右CKから中央のメディ・ベナティアが頭で叩き込む。枠の左隅を突いたシュートはGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンが反応するも掻き出せず、そのままゴールとなった。

　15分、バルセロナの3トップが魅せる。メッシの縦のスルーパスでスアレスがエリア内右に抜けだすと、ノイアーとの1対1で横パスを選択。中央に走り込んでいたネイマールが流し込んで、同点に追いついた。ネイマールが公式戦7試合連続ゴールとなる同点弾で貴重なアウェーゴールを獲得した。

　バイエルンは19分、フィリップ・ラームからのクロスに、中央のトーマス・ミュラーが頭で合わせると、シュートはゴール左上に飛ぶが、テア・シュテーゲンに右手1本で弾き出された。さらに27分、ミュラーからのパスをDFに囲まれながらもエリア内で受けたロベルト・レヴァンドフスキが素早くシュートを放つが、テア・シュテーゲンにキャッチされる。

　バルセロナは28分にネイマールからのパスをエリア内中央で受けたメッシが、ワントラップでボールを軽く浮かして左足を振り抜くが、ノイアーに阻まれる。バイエルンは29分、チアゴ・アルカンタラからのスルーパスを受けたミュラーがエリア内右でシュートを放つが、テア・シュテーゲンにセーブされた。

　だがその直後、ロングボールをメッシが頭で繋ぐと、そのパスに反応したスアレスが抜け出してエリア内右に侵入し、ボールをファーサイドに送る。そこにフリーでいたネイマールが胸トラップから右足を振り抜くと、シュートは枠のニアサイドを突いてゴールネットを揺らした。バルセロナが逆転に成功する。
　
　40分、バイエルンはレヴァンドフスキがこぼれ球に反応してゴール前でシュートを放つが、テア・シュテーゲンが好反応を見せて左手一本で弾く。ボールはそのままゴールへ向かうが、ラインギリギリでテア・シュテーゲンが掻き出して得点とはならなかった。前半はバルセロナが逆転し2－1で折り返す。

　バルセロナはスアレスに代えてペドロ・ロドリゲスを投入し後半を迎える。59分、後半最初に得点を奪ったのはバイエルン。エリア手前中央でパスを受けたレヴァンドフスキが、フェイントでDFをかわして右足を振り抜くとゴール右隅に決まり同点とした。

　バルセロナは72分、ラキティッチを下げてジェレミー・マテューをピッチに投入。だが74分にバイエルンが勝ち越しに成功する。エリア手前中央でバスティアン・シュヴァインシュタイガーの落としにミュラーがダイレクトで右足を振り抜くと、シュートはゴール右隅に突き刺さった。

　75分、バルセロナはアンドレス・イニエスタを下げてシャビを投入し、交代カードを使い切る。一方のバイエルンは87分にシュヴァインシュタイガー、ミュラーを下げて、ハビ・マルティネス、マリオ・ゲッツェをピッチに送り出した。

　終盤はバイエルンが攻勢に出ていたが、試合はこのままタイムアップ。バイエルンがホームでのセカンドレグを3－2で制すものの、ファーストレグの3点差は重く、2戦合計5－3でバルセロナに軍配が上がった。バルセロナは4年ぶり通算8回目のCL決勝進出を決めた。

　決勝は6月6日にベルリンのオリンピアシュタディオンで開催される。

【スコア】
バイエルン　3－2（2試合合計：3－5）　バルセロナ

【得点者】
1－0　7分　メディ・ベナティア（バイエルン）
1－1　15分　ネイマール（バルセロナ）
1－2　29分　ネイマール（バルセロナ）
2－2　59分　ロベルト・レヴァンドフスキ（バイエルン）
3－2　74分　トーマス・ミュラー（バイエルン）