CL決勝でマンチェスター・Cとチェルシーが対戦する [写真]=Getty Images
欧州最強クラブを決める戦いは、いよいよフィナーレを迎える。29日に行われるチャンピオンズリーグ(CL)決勝では、マンチェスター・Cとチェルシーが激突。同大会で悲願の初優勝を狙うマンチェスター・Cと、2011-12シーズン以来の欧州制覇を目指すチェルシーのイングランド対決となった。
ファイナルの舞台となるのは、ポルトガルのポルトにある『エスタディオ・ド・ドラゴン』。当初はトルコのイスタンブールで開催される予定だったが、同国での新型コロナウイルス感染拡大を受けて、2年連続のポルトガル開催となった。なお有観客開催となり、キャパシティの33%となる1万6500人までがスタジアムでの観戦を認められている。
“ビッグイヤー”を掲げるのは、果たしてどちらのチームになるのか。ここでは、試合前に知っておきたい7つのトピックを紹介する。
[写真]=Getty Images
■2年ぶりのオープニングセレモニー開催
昨年8月に行われた前回大会の決勝では、新型コロナウイルスの影響で無観客だったこともあり、オープニングセレモニーが行われなかった。しかし今回は、「Happier」や「Friends」などのヒット曲で知られる覆面DJのマシュメロが試合前にパフォーマンスを披露することが決定。「壮大なヴァーチャルパフォーマンス」を行う予定で、マシュメロとコラボ歴のあるセレーナ・ゴメスとカリードの出演も発表された。大一番を盛り上げる人気アーティストらの共演にも要注目だ。
■8度目の同国対決
CL決勝での同国対決は今回で8度目となる。イングランド対決となるのは、2018-19シーズンのリヴァプール対トッテナム以来3度目で、これはスペイン対決と並び最多タイ。初のイングランド対決が実現したのは2007-08シーズンのことで、チェルシーがモスクワの『ルジニキ・スタジアム』でマンチェスター・Uと対戦し、PK戦の末に敗れた。なお過去を振り返ると、国内リーグの成績と決勝の勝敗に相関関係はなく、国内リーグで順位が高かった方が4勝、低かった方が3勝となっている。一発勝負だからこそ、勝敗の行方は全く分からないということだろう。
■CLでは初対戦
両チームはこれが公式戦通算169回目の対戦になる。マンチェスター・Cが58勝、チェルシーが68勝、引き分けが40回と、対戦成績ではチェルシーがやや上回っている。UEFA主催大会では、1970-71シーズンのカップ・ウィナーズカップ準決勝で対戦しただけ。この時はファーストレグとセカンドレグのそれぞれでチェルシーが1-0の勝利を飾った。また“決勝戦”で相まみえたのも、2018-19シーズンのカラバオ・カップ決勝1度だけで、当時は0-0のままPK戦に突入し、4-3でマンチェスター・Cが勝利を収めている。CL初対戦となる今回は、どちらに軍配が上がるだろうか。
■8度目のペップ対トゥヘル
マンチェスター・Cをクラブ史上初のCL決勝に導いたジョゼップ・グアルディオラ監督と、異なるクラブで2シーズン連続のCL決勝進出を果たしたトーマス・トゥヘル監督。両者はこれが8度目の対戦となり、過去7戦の成績はグアルディオラ監督が3勝、トゥヘル監督が2勝、引き分け(※PK戦は引き分けにカウント)が2回となっている。
ちなみに両者は、ドイツのレストランで戦術談義を繰り広げた過去を持つ。その場には、ユップ・ハインケス氏のもとでアシスタントを務めたペーター・ヘルマン氏が居合わせたが、同氏は2人の会話を聞いて「サッカー界から引退しようかと思った。自分も少しはサッカーを理解していると思っていたが、確信が持てなくなってしまった。この2人は別の次元にいる」とショックを受けたそうだ。百戦錬磨のヘルマン氏をしてそう言わしめた2人が欧州最高峰の舞台で対戦することは、もはや必然だったのかもしれない。世界屈指の戦術家と言われる両雄がどのような戦いを見せるのか、指揮官同士の駆け引きからも目が離せない。
■心理面でのアドバンテージは?
マンチェスター・Cとチェルシーは今季3度対戦。今年1月に行われた試合を制したのはマンチェスター・Cだったが、4月17日に行われたFAカップ準決勝と今月8日に行われたプレミアリーグ第35節ではチェルシーが立て続けに勝利を収めた。2連勝を飾ったチェルシーがCL決勝に向けて心理的アドバンテージを得たとの見方もあるが、イギリスメディア『The Athletic』の記者たちの意見は異なるようだ。
同メディアでチェルシー担当を務めるサイモン・ジョンソン氏が「マンチェスター・C戦での勝利でチェルシーが精神的なダメージを与えた相手はマンチェスター・Cではなく、トップ4を争うクラブ」と指摘すると、マンチェスター・C担当のサム・リー氏も「試合前は勝った方がCL決勝に向け、心理面で上に立つと言われていたが、グアルディオラの考えは真逆だった。彼はむしろ試合に勝って、選手たちが自信過剰になることを嫌がった」と明かしている。決勝戦に向けて、心理面でどちらが有利、というのはなさそうだ。
■主審とペップの因縁
今回の決勝で主審を務めるのは、スペイン人のマテウ・ラオス氏。グアルディオラ監督とは同郷であると同時に、因縁の相手でもある。2017-18シーズンのCL準々決勝セカンドレグ、マンチェスター・C対リヴァプールでは、主審を務めた同氏が判定に抗議したグアルディオラ監督を退席処分に。試合後に同監督は、「彼は他人とは違うと感じたがるレフェリーで、自分は特別だと思っているんだ。みんなが思ったことと反対の判定をするんだよ」と不満を爆発させた。それ故、今回の決勝でも“ひと悶着”ありそうだが、グアルディオラ監督は「主審について1秒も考えなかった。全く気にもしていない。自分のチームに自信を持っているからね」と余裕を見せている。
■守護神がPK戦5人目のキッカーに?
26日に行われたヨーロッパリーグ決勝ではGKを含めた22人がPKキッカーを務めたが、CL決勝では、守護神のエデルソンがマンチェスター・Cの“5人目”を任されるかもしれない。マンチェスター・CはPKキッカーを固定しておらず、今季だけでもケヴィン・デ・ブライネ、ラヒーム・スターリング、イルカイ・ギュンドアン、ロドリ、セルヒオ・アグエロ、リヤド・マフレズら計6人が担当。しかし、成功率は64%と褒められた数字ではない。8日に行われたチェルシー戦でも、キッカーを務めたアグエロがパネンカを試みたが、GKエドゥアール・メンディにキャッチされてしまった。エデルソンは「PKはチームで一番」と言われており、CL決勝に向けてもPKの練習をしているという。「PKキッカーのリストに自分の名前はある。5人目を志願すると思う」と、メディアに意気込みを語っている。PK戦にもつれた場合は、キッカーの人選にも注目だ。
(記事/Footmedia)
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