古巣戦のためゴールパフォーマンスは実施しなかったコマン [写真]=Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ファーストレグが14日に行われ、パリ・サンジェルマン(フランス)とバイエルン(ドイツ)が対戦した。
“欧州最高峰の戦い”がいよいよ再開する。ラウンド16の初日ではPSGとバイエルンが相見える“ビッグマッチ”が実現した。PSGはグループHを4勝2分と無敗で駆け抜けたものの、最終節終了時点でベンフィカと勝ち点、得失点差、総得点まですべてが並ぶことに。最終的にはアウェイゴール数でベンフィカ(ポルトガル)に上回られ、2位通過となっていた。一方、バイエルンはインテル(イタリア)、バルセロナ(スペイン)、ヴィクトリア・プルゼニ(チェコ)と同居した“死の組”グループCを首位通過。6戦全勝、18得点2失点と文句のつけようのないパーフェクトなグループステージを過ごしていた。
PSGのスターティングメンバーにはセルヒオ・ラモス、マルキーニョス、ネイマールら豪華な布陣が並んだ。負傷による欠場が懸念されていたリオネル・メッシも無事に先発入り。一方、同じく負傷の影響が心配されていたキリアン・エンバペはベンチから“切り札”として出番を待つ。一方、バイエルンはジョシュア・キミッヒ、ジャマル・ムシアラ、レロイ・サネらが順当にスタメン入りを果たした。今冬の移籍市場で加入したヤン・ゾマー、ジョアン・カンセロはバイエルンでのCLデビュー戦となる。
試合は開始直後にバイエルンがシュートチャンスを作り出す。ペナルティエリア左でボールを持ったエリック・マキシム・チュポ・モティングがカットインから右足を振り抜いたものの、シュートはゴール右へ外れた。その後は両チーム落ち着いた入りを見せる。バイエルンがやや押し込む展開となったものの、PSGは強固な4-4のブロックを敷いてバイエルン攻撃陣に危険なエリアでの自由を与えない。ムシアラがライン間のスペースでボールを受けようと試みる場面もあったが、なかなか決定的なシーンを作り出すには至らなかった。
対するPSGはマルキーニョス、S・ラモスを中心とした固い守備から試合に入り、メッシとネイマールが前線でボールを握るシーンはごくわずか。それでも、切り替えのタイミングで素速い攻撃を見せたシーンもあった。最終的に両チームとも45分間でゴールを脅かすことはなく、前半はスコアレスで終了した。
後半に入ると両チームに動きが。バイエルンはカンセロに代えてアルフォンソ・デイヴィスを投入。一方、PSGはアクラフ・ハキミを下げてプレスネル・キンペンベを送り出し、3バックへの変更を実施した。すると立ち上がりに均衡が破れる。53分、バイエルンは敵陣に押し込んだ状態で右サイドから左サイドにボールを繋ぐ。レオン・ゴレツカの縦パスをチュポ・モティングが左サイドで引き出すと、引いた位置で落としを受けたA・デイヴィスは左足でクロスボールを供給。ファーサイドでフリーになっていたキングスレイ・コマンがダイレクトでボレーシュートを叩き込み、バイエルンが先手を取った。
1点ビハインドとなったPSGは57分に選手交代。ウォーレン・ザイール・エメリとカルロス・ソレールを下げてファビアン・ルイスとエンバペをピッチに送り出した。徐々に派手な試合展開となっていったものの、チャンスの数を増やしたのはバイエルン。63分に右サイドをドリブルで破ったムシアラのクロスボールからチュポ・モティングが狙ったものの、ここはGKジャンルイジ・ドンナルンマが指先に当てて難を逃れる。続くコーナーキックではベンジャマン・パヴァールが強烈なヘディングシュートを放ったが、ここもGKドンナルンマが立ちはだかった。
74分にはエンバペが持ち前のスピードで決定機を作り出す。F・ルイスの浮き球スルーパスでバイエルン守備陣の背後に飛び出ししてフィニッシュまで持ち込むも、ここはGKゾマーがビッグセーブ。こぼれ球を拾ったネイマールもシュートを狙ったが、1本目はパヴァール、2本目はゾマーにブロックされた。最後はエンバペがゴールネットを揺らしたものの、オフサイドのためノーゴールとなっている。
82分にはピッチ中央付近でボールを持ったメッシが横に繋ぐと、ボールを受けたネイマールがそのまま加速。スルーパスにヌーノ・メンデスが抜け出し、深い位置から折り返すと、最後はエンバペがダイレクトでゴールネットを揺らした。PSGが試合を振り出しに戻したかに思われたが、N・メンデスのポジションがオフサイドだったため得点は認められなかった。
その後もメッシ、ヴィティーニャが惜しいシーンを迎えたものの決めきれず。後半アディショナルタイムにはメッシの突破をスライディングタックルで止めようとしたパヴァールがこの日2枚目のイエローカードで退場処分となっている。
試合はこのままタイムアップ。バイエルンが敵地でのファーストレグで“先勝”を飾り、今季のCL全勝を継続した。一方、PSGはクープ・ドゥ・フランスのマルセイユ戦、リーグ・アンのモナコ戦に続いて公式戦3連敗となってしまった。なお、セカンドレグは3月8日にバイエルンの本拠地『フースバル・アレーナ・ミュンヘン(アリアンツ・アレーナ)』で行われる。
【スコア】
パリ・サンジェルマン 0-1 バイエルン
【得点者】
0-1 53分 キングスレイ・コマン(バイエルン)
【スターティングメンバー】
パリ・サンジェルマン(4-4-2)
ドンナルンマ;ハキミ(46分 キンペンベ)、マルキーニョス、S・ラモス、N・メンデス;ザイール・エメリ(57分 F・ルイス)、ヴェラッティ、D・ペレイラ(76分 ヴィティーニャ)、ソレール(57分 エンバペ);メッシ、ネイマール
バイエルン(3-4-2-1)
ゾマー;パヴァール(90+1分 退場)、デ・リフト、ウパメカノ;カンセロ(46分 A・デイヴィス)、キミッヒ、ゴレツカ、コマン(76分 ニャブリ);サネ(90分 スタニシッチ)、ムシアラ(87分 フラーフェンベルフ);チュポ・モティング(76分 ミュラー)
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By サッカーキング編集部
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