アレーナ・コリンチャンスは工期が大幅に遅れている [写真]=Getty Images
南米最大のメガシティであるサンパウロで新たに建設されたスタジアム「アレーナ・コリンチャンス」が、ブラジル・ワールドカップ開幕戦の舞台として使用されない可能性もあるという。ブラジルのテレビ局『TV Globo』が伝えている。
昨年11月に発生したクレーン転倒事故により工事の日程が延びたことと、その事故の影響でスタジアムの完成時期が大幅に遅れていることをFIFAが懸念していることは再三報じられてきたが、所有権が建築業者からコリンチャンスに移行した現在もなお工事が完了していない点をFIFAが問題視しているという。
5月18日には“こけら落とし”としてブラジル全国選手権の第5節「コリンチャンス対フィゲイレンセ」戦が実施されることになっているが、FIFAは「新スタジアムのこけら落としがW杯開幕の1カ月未満は遅すぎる」と苦言を呈している。
サンパウロFCのホームスタジアムである「モルンビー」は、収容人数など諸々はFIFAの基準を満たしていたが、公共交通機関(鉄道)が近くを通っていないことと駐車場が不十分であることからFIFAからの認可が下りなかった。そのため新スタジアムの着工が進められたわけだが、クレーン転倒事故や施工遅れを受けて現地では「モルンビーのそばに駐車場を増設したり地下鉄を開通させたほうがむしろ早かったのでは?」との声も挙がっている。
(記事/Cartao Amarelo)