ファンはスペイン代表の大幅な世代交代を熱望している [写真]=Getty Images
連覇が懸かったブラジル・ワールドカップでグループリーグ敗退を喫し、囁かれていたサイクルの終焉が現実のものとなったスペイン代表だが、サポーターも大幅な世代交代を熱望しているという。
スペイン紙『Marca』が、今回のW杯のメンバーを対象に「今後もチームに残るべきか?」とのアンケートを行ったところ、19日の時点で約18万5000人からの回答が集まり、全体の3分の2以上の支持を受けた選手は23名のうち11名しかいなかった。
まずゴールマウスでは、これまで不動のレギュラーを務めてきたものの、W杯ではミスが目立ったイケル・カシージャスが30パーセント、同じくベテランGKのホセ・マヌエル・レイナも21パーセントと、いずれも非常に低い得票に終わった。一方、ダビド・デ・ヘアが全選手で最高となる97パーセントの支持を集め、23歳の若手守護神への圧倒的な期待の高さが明らかになった。
DFラインでは、セルヒオ・ラモスが90パーセント、ジョルディ・アルバが87パーセント、セサル・アスピリクエタが78パーセントの支持を受ける一方、ジェラール・ピケは57パーセントの得票に止まり、レギュラー4選手は明暗を分ける形となった。また、フアンフランは37パーセント、ラウール・アルビオルは19パーセントと、控えの2選手はW杯後のチームには不要との見解が下された。
中盤では、コケがフィールド・プレーヤーで最高となる96パーセント、ハビ・マルティネスも同2番目となる93パーセントの支持を集め、20代前半の両選手にチームの柱として大きな期待が寄せられていることが確認された。また、アンドレス・イニエスタとダビド・シルバもそれぞれ88パーセント、82パーセントと好評価を受け、フアン・マタとセルヒオ・ブスケッツもそれぞれ75パーセント、73パーセントと合格点を与えられた。一方、サンティ・カソルラとセスク・ファブレガスはそれぞれ64パーセント、60パーセントと及第点ぎりぎりの結果となった。その反面、今大会では精彩を欠いたシャビ・アロンソは22パーセント、グループリーグ第2戦では出場機会の無かったシャビ・エルナンデスにいたっては7パーセントと、これまでチームを支えてきた“2人のシャビ”には代表からの引退という最後通牒が突きつけられる形となった。
今大会ノーゴールに終わった前線では、メンバー中唯一のウインガー・タイプであるペドロ・ロドリゲスは81パーセントの支持を得たものの、期待通りの活躍ができなかったジエゴ・コスタは49パーセントと半数以下の得票に止まった。また、フェルナンド・トーレスとダビド・ビジャはそれぞれ10パーセント、9パーセントと、ユーロ2012と2008の得点王に対しても、代表引退を望む声が大多数を占めた。
また、「2年後のユーロに向け、代表に定着する準備ができているのは誰か?」との質問には、今後の活躍が期待される若手として挙げられた17選手の中で、イスコが18パーセントで1位、ダニエル・カルバハルが15パーセントで2位、ヘセ・ロドリゲスが14パーセントで3位と、レアル・マドリードの若手がトップ3を占め、これにバルセロナのジェラール・デウロフェウが10パーセントで続いた。
一方、2016年まで契約が残っているものの、今回の敗退により進退が問われる可能性が出てきたビセンテ・デル・ボスケ監督に対しては、続投を望む声は31パーセントに止まった。また、W杯に関わる同監督の判断に関しては、大会に向けた23名の招集リストについては15パーセント、2試合でのスタメンについては14パーセントと、極めて低い支持となった。
とはいえサポーターは、スペイン代表には“ティキ・タカ”(スペイン語で流れるようなパスワークを表す擬態語)が適していると考えているようで、「プレースタイルは維持するべきか?」との質問には64パーセントの人が「イエス」と回答している。