ギリシャ代表の選手は追加報酬をトレセン建設に充てる嘆願書を首相に出した [写真]=Getty Images
ブラジル・ワールドカップ決勝トーナメント1回戦でPK戦の末、惜しくもベスト16でコスタリカに敗れたギリシャ代表だが、コートジボワールとのグループリーグ3戦目に続いて後半終了間際に奇跡の同点ゴールを挙げるなど、大会を大いに盛り上げてくれたことは間違いない。
負けたとはいえ、同国史上初の決勝トーナメント進出という偉業を達成したことで、さぞかし高額なボーナスが……と思いきや、どうやら選手たちにボーナスが支払われることはなさそうだ。
というのも、ギリシャのメディア『NewsBomb』によると、29日に選手たちは23名全員の署名が入った手紙をアントニス・サマラス首相に届けたという。そこにはこんな内容が記されていた。
「我々に追加ボーナスは必要ありません。我々はギリシャと、国民のためにプレーをしているだけだからです。僕らの希望は、我々の努力をサポートするために、代表チームのベースとなるトレーニングセンターを建設してもらうことです」
選手たちはボーナスの受け取りを丁重に断り、それをトレーニングセンター建設費用に充てるよう頼んだのである。
今大会は、カメルーン、ガーナ、ナイジェリアなどアフリカ諸国でネガティブな「ボーナス問題」が報じられている。だが、財政危機が続くギリシャでは、選手たちが真の意味で“国のために”戦っていたのだ。
(記事/Footmedia)