ブラジルのジウマ大統領は代表のW杯敗退による国内情勢に言及 [写真]=Getty Images
自国開催のワールドカップでブラジル代表に優勝の可能性が消えたことを受け、ブラジルのジウマ・ルセフ大統領が公の場で国内の一部で騒乱が起きていることを認めた。ブラジルのスポーツメディア『ESPN Brasil』が伝えている。
外国メディア特派員の記者会見で、ジウマ大統領はワールドカップの開催反対派によるデモや暴力について否定しつつも、国内の現状とセレソンへの期待について次のように述べた。
「自国開催のワールドカップで優勝できなかったことは、国民と同じように私にとっても非常に悲しい出来事だった。ただしあのような大敗を喫しても、セレソンは我々ブラジル国民の伝統であり、これからも応援していくことに変わりはない。問題視すべきは、フットボールと政治を混在させる考え方だ。その点でワールドカップは予測されたカオスに墜ちた。暴動や放火・略奪などをするのに、セレソンが敗れたことは理由にならない」
今回のワールドカップではスタジアム建設の遅延や作業員の死亡事故、さらには建設中の高架道路が崩落するなどずさんな施工が浮き彫りとなったほか、空港や街での混乱やデング熱の流行なども発生した。様々な問題が批判の対象となっているが、ジウマ大統領はブラジルワールドカップの開催について「国のためには開催して良かった」と断言している。
(記事/Cartao Amarelo)