[写真]=Getty Images
トッテナムに所属するイングランド代表FWハリー・ケインの発言が話題を呼んでいる。同選手は先日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が行ったインタビューの中で「スパーズ(トッテナムの愛称)のことは大好きだけど、チームとしての成長が感じられなくなったら、あるいは正しい方向に進んでいないと感じたら、その場に立ち止まっていられる人間ではない」とコメント。2011年のデビュー以降、一度も縁のないタイトルを獲得するために、移籍もやむを得ないとする考えを示した。
プロ選手にとって、大きな目標である“優勝”。しかし、ケイン同様にクラブや代表で一度もタイトルを手にしたことない選手は少なくない。今回は第一線で活躍しながら、トロフィーと縁遠いキャリアを送る有名選手を8名紹介する。
※カッコ内は(所属クラブ/国籍/ポジション/年齢)
マウロ・イカルディ
(パリ・サンジェルマン/アルゼンチン/FW/27歳)
昨季まで所属したインテルでは、セリエA得点王のタイトルを2度獲得。アルゼンチン屈指のストライカーという地位を確立しているが、チームタイトルとは縁がない。しかし今季からレンタル加入しているパリ・サンジェルマンは、リーグ・アンの首位を独走中。また2つの国内カップ戦でも決勝に駒を進め、チャンピオンズリーグ(CL)でもベスト8進出。いきなり4冠達成の可能性がある。
サミール・ハンダノヴィッチ
(インテル/スロベニア/GK/35歳)
ハンダノヴィッチは2003年のデビュー以来、15年以上のキャリアを誇るが、実はタイトルとは一度も縁がない。2012年のインテル加入後も、セリエAでの最高成績は4位。コッパ・イタリアではベスト4止まりとなっている。セリエAの年間ベストイレブンに3度、昨季は同リーグの最優秀GK賞を初受賞しただけに、優勝トロフィーの獲得は悲願の目標と言っても過言ではない。
レイトン・ベインズ
(エヴァートン/イングランド/DF/35歳)
ハンダノヴィッチと同年齢、プレミアリーグで400試合以上の出場歴を誇るベインズも、タイトルとは無縁のキャリアを送ってきた。2008-09シーズンには、FAカップ決勝に進出。エヴァートンにとっても20年以上ぶりとなるタイトル獲得が期待されたが、チェルシーに1-2で敗れて苦杯をなめさせられた。ちなみに、この試合で逆転弾を決めたのはフランク・ランパード、現チェルシー指揮官である。今季限りとなっている契約は延長される見込みで、「来季こそは」と思うサポーターも多いはずだ。
ハリー・マグワイア
(マンチェスター・U/イングランド/DF/27歳)
昨年夏、DFとして史上最高額となる8000万ポンド(現在のレートで約107億円)で、レスターからマンチェスター・Uに加わったマグワイア。入団会見では、「我々は再びトロフィーを獲得しなければならない」と強い意気込みを口にした。プロデビューを飾ったハル・シティ時代には、チャンピオンシップ(英2部)の昇格プレーオフを制した経験を持つが、新天地で初タイトルを獲得して名門復活の狼煙をあげたいところだ。
アルカディウシュ・ミリク
(ナポリ/ポーランド/FW/26歳)
ポーランド、ドイツ、オランダ、イタリアを渡り歩いてきたミリクには、「シルバーコレクター」という呼び名がふさわしいだろう。2014年から2016年まで在籍していたアヤックスでは、2シーズン連続でエールディヴィジ2位。セリエAでもユヴェントスの牙城を崩せず、2017-18、2018-19シーズンと連続して2位に終わった。直近5シーズンで“リーグ準優勝”を4度経験し、あと一歩のところでタイトルを逃し続けている。
アレッサンドロ・フロレンツィ
(バレンシア/イタリア/MF/29歳)
今冬のバレンシア移籍前までローマで長くプレーしていたフロレンツィも、履歴書に“優勝”の二文字がない選手の一人だ。セリエAでは2013-14シーズン以降、3度も“準優勝”を経験。生粋のローマっ子としてスクデット獲得に尽力してきたが、ユヴェントスの高い壁を乗り越えることはできなかった。イタリア代表としても、2013年のU-21欧州選手権で準優勝。決勝でスペインに敗れている。
ウィサム・ベン・イェデル
(モナコ/フランス/FW/29歳)
2016年夏から3シーズン在籍したセビージャでは、優勝を経験できず。今季から加わったモナコではリーグトップタイの18ゴールを挙げているものの、クラブとしてのタイトル獲得の可能性はほぼ消滅している。ただロシアW杯以降は、フランス代表に定着。来年に延期が決まったEUROで、初タイトルを勝ち取ることになるかもしれない。
フィリップ・コスティッチ
(フランクフルト/セルビア/MF/27歳)
長谷部誠と鎌田大地が所属するフランクフルトで“10番”を背負うコスティッチだが、同クラブに加入したのはDFBポカール優勝を果たした2017-18シーズンの終了後。過去には、オランダのフローニンゲンをはじめ、シュトゥットガルトやハンブルガーSVでプレーしたものの、タイトルとは縁がなかった。昨季はELでベスト4入りを果たしたが、準決勝でチェルシーの壁を越えることができず、大会を後にした。
By Footmedia