アメリカメディア『ESPN』が、世界の名だたるストライカーを格付け [写真]=Getty Images
インテルに所属するベルギー代表FWロメル・ルカクのある発言が話題になっている。同選手はフランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』のインタビューで「オレは世界でトップ5に入るストライカーだ」とコメント。「戦術的なことに関して言えば、ポジショニングや動きで間違ったことはしない」と豪語した。
たしかにインテルに加入してからのルカクは驚異的な活躍を見せている。今年2月にはインテル史上最速で20ゴールを記録。今シーズンもセリエAで得点ランキング2位タイの8ゴールを奪っている。ただし、世界でトップ5に入ると言われれば賛否両論があるかもしれない。
そこで一つ紹介したいのが、アメリカメディア『ESPN』が2日に発表したランキングだ。同メディアは毎年、各ポジション、監督ごとにトップ10を選定し、順位付けをしている。ペナルティーエリア付近では王様となると表現された「ストライカー部門」は、いわゆる“9番”の選手が集められ、今年1年間で最も印象的な活躍を見せた選手たちが順に並ぶ。
果たして、ルカクはトップ5に名を連ねているのか、そして『ESPN』が世界No.1と考えるストライカーは誰なのか。ランキング形式で紹介する。
※断りがない限り、本文中のデータは『EPSN』を参照
※カッコ内は(現所属クラブ/国籍/現年齢)
10位 ラウル・ヒメネス(ウルヴァーハンプトン/メキシコ/29歳)
メキシコ代表のストライカーは昨シーズン、公式戦27ゴール10アシストを記録。躍進を果たしたウルヴズのエースとして活躍した。最前線で“ターゲットマン”としての役割をこなすだけでなく、ゴール前でも決定的な働きをこなす。「ユヴェントスやマンチェスター・Uへの移籍が噂されたのもサプライズではない」と『ESPN』は評している。
9位 ロベルト・フィルミーノ(リヴァプール/ブラジル/29歳)
得点数は決して多い方ではないが、昨シーズンはリヴァプールの30年ぶりのリーグ制覇に貢献した。いわゆる“偽9番”の役割を担い、攻撃の組み立てからフィニッシュまでをこなす。さらに前線からのプレスもサボらない。セネガル代表FWサディオ・マネとエジプト代表FWモハメド・サラーにとっても、最も頼りになる男だ。
8位 ティモ・ヴェルナー(チェルシー/ドイツ/24歳)
『ESPN』が「一貫性のあるスコアラー」と評したヴェルナーは、昨シーズンのリーグ戦で28ゴール、チャンピオンズリーグ(CL)で4ゴールを記録した。ブンデスリーガで挙げた28ゴールのうち23ゴールは流れの中から奪ったもので、21ゴールはペナルティエリア内からのシュートで生まれたものだという。このデータから『ESPN』は、カウンターアタックで脅威を与えるだけでなく、フィニッシュを想定しながらエリア内に入れる選手だと評している。
7位 チーロ・インモービレ(ラツィオ/イタリア/30歳)
セリエA屈指のフィニッシャーは昨シーズン、シーズン最多記録に並ぶ36ゴールを挙げて得点王に輝いた。さらに、欧州最多得点者に贈られるゴールデンシューも獲得した。ドルトムントやセビージャでは本領を発揮できず、失意の帰国を果たしたが、ラツィオのエースとしてCL出場権獲得に貢献。昨シーズンは15本中14本のPKを成功させるなど、プレッシャーに強いところも見せた。
6位 セルヒオ・アグエロ(マンチェスター・C/アルゼンチン/32歳)
このところ負傷続きでピッチに立つ回数は少なく、プレミアリーグで最後に得点を奪ったのも、1月21日のシェフィールド・U戦までさかのぼる。それでも『ESPN』は「マンチェスター・Cにおけるアグエロの重要性が薄まることはない」と主張。ジョゼップ・グアルディオラ監督も「もし彼が本来のレベルでプレーできるのであれば、クラブに残るべき選手であることに疑いの余地はない。彼は唯一無二だからね」とコメントしている。
5位 ロメル・ルカク(インテル/ベルギー/27歳)
ルカクは第5位にランクイン。「世界でトップ5に入るストライカー」という言動は決して自惚れではなかったということだろう。「PKでは氷のように冷静。空中戦に強く、エリア外からもシュートを打てる。それにエリア内での存在感も抜群」とは『ESPN』。インテルのデビューシーズンで51試合34ゴールの記録を残し、アントニオ・コンテ監督も「彼のことを荒削りなダイヤモンドだと思っていたが、今ではすっかり壁を打ち破った」と賛辞を惜しまない。
4位 ハリー・ケイン(トッテナム/イングランド/27歳)
年明け早々に手術を受け、長期離脱を強いられた。しかし復帰後の活躍は特筆すべきもので、今シーズンはリーグ戦11試合で8ゴール10アシストを記録。歴代3位の速さでプレミア150ゴールも達成した。韓国代表FWソン・フンミンとのコンビネーションは冴えわたり、ジョゼ・モウリーニョ監督も「ファンタスティックで、このチームの魂を体現している」とエースに絶大な信頼を寄せている。
3位 カリム・ベンゼマ(レアル・マドリード/フランス/32歳)
『ESPN』曰く、「過小評価されているストライカー」。ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの女房役として、長く影に隠れた存在だったが、退団を機に主役の座を射止め、真の脅威を発揮するようになった。昨シーズンはレアル・マドリードに3年ぶりのリーグ優勝をもたらしただけでなく、2年連続のリーグ戦20ゴール超えというキャリア初の偉業を達成した。
2位 アーリング・ハーランド(ドルトムント/ノルウェー/20歳)
新世代の怪物が2位にランクイン。恵まれた体躯を持ち、身のこなしも速い。「特筆すべきは、底知れぬ自信を感じさせるところ」と『ESPN』が評するように、20歳とは思えない図太さを備えている。一方で、すでに「世界トップクラスのストライカー」との評判を確立しているのにも関わらず、謙虚で浮足立った様子はない。2021年の活躍にも注目が集まる。
1位 ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン/ポーランド/32歳)
『ESPN』が選ぶ2020年最高のストライカーはレヴァンドフスキだった。文句なしの選出だろう。2019-20シーズンの開幕から現在まで、公式戦62試合に出場して70ゴール。昨シーズンはチームとして3冠を達成するだけでなく、ブンデスリーガ、DFBポカール、CLの3大会すべてで得点王に輝いた。1971-72シーズンに元西ドイツ代表FWゲルト・ミュラーが記録したシーズン40ゴールというブンデスリーガ記録の更新にも期待がかかる。
(記事/Footmedia)
By サッカーキング編集部
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