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欧州スーパーリーグの新構想が公表も…各国リーグやクラブが続々と反対声明を発表

2023.12.22

欧州スーパーリーグ構想には多くの反対の姿勢が示されている [写真]=Getty Images

 欧州スーパーリーグ(ESL)の新構想が発表されたものの、現時点では多くの協会やクラブが正式に反対を表明していることが明らかになっている。

 2021年4月にバルセロナ、レアル・マドリード、ユヴェントスを中心として、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、リヴァプール、トッテナム、アーセナル、ミラン、インテル、アトレティコ・マドリードの12クラブが、チャンピオンズリーグ(CL)に代わる新たな大会として、欧州スーパーリーグ(ESL)の設立を宣言。しかし、各方面からの非難が相次いだことで最終的にはバルセロナ、レアル・マドリードを除く10クラブが続々と離脱し、計画は頓挫していた。

 この計画が発表された際には国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)などが反対を表明し、ESL参加クラブおよび選手に対する主催大会(CLやワールドカップなど)の出場権剥奪処分を示唆。後に「UEFAの法的枠組みに違反している可能性がある」としたUEFAは、バルセロナ、ユヴェントス、レアル・マドリードに対する懲戒手続きを開始したものの、「独立リーグの設立に対する罰則はEU(欧州連合)競争法に反する」との見解をスイスの司法当局が支持したことで、UEFAは手続きを中断していた。

 そんななか、21日に欧州司法裁判所(ECJ)がFIFAやUEFAがESL構想を阻止するのはEU法に違反しているとの判決を下した。これを受け、ESL設立の可能性が再浮上。すでにESL構想を推進する『A22スポーツマネージメント』は男子の大会が、それぞれ16クラブとなるスターリーグとゴールドリーグ、さらに32クラブによる最下層のブルーリーグという3階層のリーグ制で構成するという新たな大会フォーマットを公表している。

 しかし、この判決を受け、UEFAは声明で「欧州スーパーリーグ訴訟においてECJが本日下した判決に留意する」としながら、「この判決は、いわゆる“スーパーリーグ”の承認または承認を意味するものではない」ことを強調し、改めて反対の姿勢を示した。

「これはむしろ、UEFAの事前認可の枠組み内に不足があることを強調するもので、この技術的側面はすでに確認され、2022年6月に対処をしている。UEFAは新しい規則の堅牢性、特にそれらが関連しているすべての欧州法や規制に準拠していることに自信を持っている」

UEFAはヨーロッパのサッカーピラミッドを維持して、社会の広範な利益に貢献し続けるという決意を持ち続けている。私たちは今後も各国協会、リーグ、クラブ、ファン、選手、監督、EU機関、政府、パートナーなどと協力をして欧州のスポーツモデルを構築していく。私たちはファンとすべての関係者がかけがえのないモデルとして宣言した連帯に基づく欧州サッカーのピラミッドが欧州および国際法によって離脱の脅威から守られると信じている」

 また、すでにプレミアリーグやラ・リーガ、リーグ・アンなどの協会や、アトレティコ・マドリードやマンチェスター・ユナイテッド、パリ・サンジェルマン(PSG)、バイエルンなど各国のビッグクラブなどもESL構想に反対の声明を発表しており、新たな大会フォーマットが発表されたESL設立が実現するかは不透明となっている。

 なお、すでに反対声明を発表している主なクラブは以下の通り。

マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
マンチェスター・シティ(イングランド)
トッテナム(イングランド)
チェルシー(イングランド)
アトレティコ・マドリード(スペイン)
レアル・ソシエダ(スペイン)
セビージャ(スペイン)
バレンシア(スペイン)
ビジャレアル(スペイン)
バイエルン(ドイツ)
ドルトムント(ドイツ)
パリ・サンジェルマン(フランス)
モナコ(フランス)
インテル(イタリア)
ローマ(イタリア)
アタランタ(イタリア)
フェイエノールト(オランダ)

By サッカーキング編集部

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