※写真は2020年時のトップチームのもの [写真]=Getty Images
昨季の“不名誉な記録”を更新する可能性も
■試合日程(日本時間)
4月15日(金) 23:00 対 ジョホール・ダルル・タクジム
4月18日(月) 18:00 対 川崎フロンターレ
4月21日(木) 18:00 対 蔚山現代
4月24日(日) 18:00 対 蔚山現代
4月27日(水) 23:00 対 ジョホール・ダルル・タクジム
4月30日(土) 18:00 対 川崎フロンターレ
オーナー企業『恒大集団』の壊滅的な経営危機により、極度の財政不安に襲われながら、2021年の中国スーパーリーグ(CSL)を3位で終え、11年連続となるAFCチャンピオンズリーグ出場を決めた。ただしパンデミックの影響から、今シーズンも昨年と同様に、ユース選手主体のチームで参戦することになる。
集中開催地ジョホールバルで戦うチームを率いるのは、36歳のパン・ヨンヘだ。過去にUー14中国代表でもコーチとして働き、現在はファーストチームでチャン・チー監督のアシスタント・コーチとフィットネス・コーチを務める指導者は、昨シーズンに続いて同じ職務を担う。
マレーシアに向かった前日の4月10日、最終的な遠征メンバーが決まり、そこには多くの20歳前後の選手に混じり、数人の中堅選手が選ばれている。現在28歳のMFヤン・シンは2014年にファーストチームに上がったものの、実戦の機会にはなかなか恵まれず、3部リーグのクラブにローンに出されていた。DFグアン・ジンハオとFWイェ・グオチェンはリザーブチームに所属したあと、下部リーグのクラブでプレーを続けていた。トップレベルを知らずとも、彼らには若いチームをリードすることが期待されている。
昨シーズン、若手主体の広州FCはグループステージで6戦全敗、1得点17失点とACLにおける中国勢史上最低の数字を残した。今シーズンも似た結果を予想するほかない。いや、財政難がさらに深まったうえ、国内リーグの開幕も延期しているなか、ワースト記録を更新する可能性も否定できない。川崎フロンターレと蔚山現代の2強はもちろん、ホームのジョホール・ダルル・タクジムからも勝ち点を奪えたら、それだけで称えてもいいだろう。パンデミックと財政難の影響を一番に受けているクラブの一つが、“経験”以外の勲章を持ち帰ってきたら、非常に大きなサプライズと受け止められるに違いない。
【KEY PLAYER】イェ・グオチェン
無名集団のなかで、おそらく最も知られた存在だろう。現在25歳のストライカーは、リザーブチームから下部リーグへのローンを繰り返し、2020年シーズンには武漢スリータウンズの2部リーグ昇格に貢献した。
昨シーズンは内蒙古草上飛に期限付きで在籍し、公式戦で1度だけネットを揺らしている。今シーズンも他クラブへのローンが予想されたものの、ACLメンバーに登録され、ファーストチームにおける初めての公式戦に臨む。
文=Ming Zhao(趙明)
翻訳=井川洋一
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト