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わずか15日で辞任…Kリーグで在任期間が最も短い監督は誰だ?

2020.08.28

[写真]=Getty Images, J.LEAGUE

 世界から注目を集める欧州5大リーグと同じように、Kリーグでも監督の入れ替えは激しい。今シーズンはすでに水原三星スウォン・サムスンブルーウィングスのイ・イムセン監督とFCソウルのチェ・ヨンス監督が、成績不振を理由に辞任に追い込まれている。

 では、Kリーグで在任期間が長い監督は誰か。逆に最も短い監督は誰か。ここでは、“短命監督”を5人紹介する。

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▼5位 146日

タン・ソンジュン(大邱テグFC/2012年11月29日〜2013年4月24日)

 現役時代はFCソウルの前身である安養アニャンLGで1シーズンだけプレーし、1試合のみの出場で引退。その後、現代ヒョンデ中学(2005年〜2008年)で指導者生活を始め、蔚山現代ウルサン・ヒョンデ(2009年)、大邱FC(2010〜2012年)でコーチを務め、前任者の契約満了に伴い、大邱FCの監督に昇格。しかし1勝もできぬまま、翌2013年シーズンの開幕直後に、成績不振を理由に辞任した。

▼4位 128日

ワルデマール・オリヴェイラ(浦項ポハンスティーラーズ/2010年1月4日〜2010年5月10日)

 名前を見て分かるとおり、かつて鹿島アントラーズを率いたオズワルド・オリヴェイラ監督の実弟で、韓国でも注目を集めた。浦項は2009年にACLを制し、クラブ・ワールドカップでも3位という好成績を残していたことから、その栄光を引き継ぐことを期待されたが、Kリーグでは開幕直後から不振が続いて就任から126日で解任。この年、浦項はACLの決勝トーナメント1回戦で鹿島と対戦したが、“兄弟対決”は幻に終わった。

▼3位 120日

パク・ジョンファン(城南ソンナムFC/2013年12月23日〜2014年4月22日)

 一和天馬イルファ・チョンマ時代はKリーグ3連覇を成し遂げ、歴代3位の長寿監督となったが、1990年代後半から徐々に求心力が低下していく。1996年5月には韓国代表監督に就任するも、同年12月のアジアカップ準々決勝でイランに2-6の大敗を喫して辞任。2003年に初代監督として就任した大邱FCを3シーズンにわたって率いたが、チームは下位に低迷した。

 その後、2013年12月に城南FCの監督を任されたが、選手への暴行事件などにより、就任から120日、わずか8試合を指揮しただけで辞任した。

▼2位 119日

[写真]=J.LEAGUE

ファンボ・グァン(FCソウル/2010年12月28日〜2011年4月26日)

 大分トリニータでの監督経験やユース育成の実績を買われ、2011年にFCソウルの監督に就任。現役時代にKリーグでも活躍した元韓国代表の16年ぶりの母国復帰ということで大きな期待と注目を集めたが、リーグ戦では1勝3分け3敗、ACLでもグループリーグ敗退の危機に直面し、就任からわずか119日で辞任した。

 ただ、その直後に韓国サッカー協会(KFA)の技術教育局長に就任し、現在は技術教育室長を務めている。

▼1位 15日

[写真]=Getty Images

パク・ソンファ(釜山プサンアイパーク/2007年7月16日〜2007年7月31日)

 現役時代はKリーグ初代MVPにして、韓国代表としてもストライカーとして107試合出場26得点を記録。指導者としても浦項スティーラーズ(1996年〜2000年)でアジアクラブ選手権連覇、U-20韓国代表監督(2001年〜2005年)、韓国代表コーチ(2003年〜2004年)と、華々しい実績を誇るが、Kリーグで最も短命な監督として記憶されている。

 ただ、指導力不足や成績不信が原因ではない。シーズン途中の2007年7月に釜山アイパークの監督に就任したが、同じ頃、前任者の辞任によりU-23韓国代表監督の座が空席に。KFAからの要請を受け、就任してわずか2週間後に辞任し、代表の指導を選んだ。この人事は当時のサッカーファンたちの怒りを買い、KFAも猛批判にさらされた。

文=慎 武宏(ピッチコミュニケーションズ)

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