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ブリーラム・ユナイテッドが3シーズンぶり7度目となるタイリーグ1の優勝を決めた。昨年12月からチームを率いている石井正忠監督は、タイリーグ史上初となる日本人の優勝監督となった。
石井監督が率いる首位のブリーラム・ユナイテッドと手倉森誠監督が率いる2位のBGパトゥム・ユナイテッドによる優勝争いとなっていたタイリーグは、前節を終えて両チームともに2試合を残して勝ち点差は5。ブリーラム・ユナイテッドは今節、アウェイのノーンブア・ピチャヤ戦に勝利すれば優勝が決まる状況だった。
3シーズンぶりの優勝に王手をかけていたブリーラム・ユナイテッドは、前半30分にタイ代表FWスパチョーク・サラチャートのゴールで先制。後半に入って69分には、シーズン途中に横浜F・マリノスから移籍したティーラトン・ブンマータンが右サイドからのクロスにダイレクトで合わせて追加点を挙げた。さらに、82分には直前に投入された元ヴィッセル神戸のFWアユブ・マシカが決定的な3点目を決め、ブリーラム・ユナイテッドが3ー0で快勝した。
昨シーズンからタイリーグで指揮を執ってきた石井監督は今季、同リーグのサムットプラカーン・シティFC監督を退任してブリーラム・ユナイテッドの指揮官に就任。初采配から3連勝のスタートを切るなどリーグタイトル獲得に向けて順調に歩を進めていたが、勝てば優勝が決まった先月20日のBGパトゥム・ユナイテッドとの直接対決に敗戦。その後の2試合も引き分けて足踏み状態が続いていたが、今節の勝利で最終節を残しての優勝決定となった。
石井監督就任後のブリーラム・ユナイテッドはリーグ戦9勝3分け2敗の戦績で3シーズンぶりのリーグ王座奪還に成功し、来季のAFCチャンピオンズリーグ本戦出場も決定。さらに、今シーズンはタイFAカップでベスト4、リーグカップでもベスト8まで勝ち残っており、国内3冠の可能性も残している。
文=本多辰成