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国を挙げてAFCアジアカップ2023の招致に乗り出す韓国…「サッカーとK-カルチャーの融合」がテーマ

2022.09.16

[写真]=Getty Images

 FIFAワールドカップ カタール2022の開幕が2カ月後に迫るなか、韓国ではアジアカップの自国開催実現に向けて、国を挙げての招致活動が始まっている。

 韓国サッカー協会(KFA)は15日、AFCアジアカップ2023招致ブックをアジアサッカー連盟(AFC)に提出したことを発表した。韓国以外ではカタールとインドネシアが開催国として立候補している。

 韓国が掲げる開催のビジョンは「サッカーとK-カルチャーが融合したフェスティバルの場」。アジアカップをK-POPや映画・ドラマなどの自国文化と掛け合わせた国際大会として開催し、興行面や観光面でサッカーの新たなパラダイムを切り開く大会となることを目指している。

 KFAはアジアカップ招致の意思を表明した6月20日から全国自治体を対象に開催希望都市を募集し、7月にはその候補を10都市に選定。今月上旬にはAFC関係者が訪韓し、水原や仁川など開催候補都市の会場を視察した。政府も招致活動を積極的に支援しており、文化体育観光部はKFA、関連省庁、民間の専門家による「アジアカップ招致戦略特別専担チーム」を発足している。

 招致に対する国内の反応も良好で、韓国スポーツ政策科学院が国民1000人に行ったアンケート調査では回答者の80.9パーセントがアジアカップ招致に賛成。開催による経済効果は1678億ウォン(約172億円)に上るとされ、興行面での期待も大きい。

 また、競合のカタール、インドネシアより開催に有利な条件を持つのではないかというのが韓国の見方だ。

 カタールは今年のW杯で使用した施設を再活用できるものの、気候の問題で開催時期を2023年6~7月から2024年1月にずらす必要がある。インドネシアは時期こそ問題ないが、同年に自国でFIFA Uー20ワールドカップを開催するため負担が大きい。反面、韓国はこれらの懸念を考慮する必要がないというわけだ。

 仮に韓国が開催地に決まれば、最後に優勝した1960年大会以来2度目の自国開催となる。ソン・フンミンやキム・ミンジェなど欧州で活躍するスターを擁する今こそ、国民の前で63年ぶりのアジアカップ制覇を成し遂げたいというのがKFAの狙いだ。

 果たして韓国の自国開催の悲願はかなうのか。AFCアジアカップ2023の開催国は、10月17日にマレーシアのクアラルンプールで行われるAFC執行委員会で正式決定される予定だ。

文=ピッチコミュニケーションズ

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