[写真]=韓国プロサッカー連盟
齋藤学が所属する韓国Kリーグ1(1部)の水原三星ブルーウィングスが、クラブ史上最大の危機に瀕している。
12チームで争われるKリーグ1は全38節中33節が終了。残り5試合は上位(1~6位)と下位(7~12位)の2グループに分かれたファイナル・ラウンドとなり、各グループ1回総当たりを通じて最終的な順位が決まる。
そんななか、8勝10分け15敗(勝ち点34)の11位で下位グループ行きとなったのが水原三星だ。過去4回のリーグ優勝、最多5回のFAカップ優勝を誇る韓国の名門は、クラブ創設27年目にして初の2部降格の瀬戸際に立たされている。
そもそも今季の水原三星は序盤から深刻な不振に苦しんできた。2月の開幕から9試合でわずか1勝にとどまり、4月には監督交代に踏み切るも復調はならず。9月の代表ウィーク前最後の5試合も1勝1分け3敗と勝ち点を伸ばせず、降格圏内の11位に転落してしまった。
夏に名古屋グランパスから完全移籍で加入した齋藤も、低迷するチームを救うほどには至っていない。直近の第33節・全北現代モータース戦ではPKで移籍後初得点を記録したものの、現在までの通算成績では14試合出場で1ゴール3アシスト。うち先発出場はわずかに5回と、限定的な起用が続いている状況だ。
Kリーグ1では最下位12位が自動降格となり、11位は2部2位、10位は2部3~5位によるプレーオフ勝者とそれぞれ入れ替え戦を戦う。水原三星は残留圏内の9位・大邱FC(勝ち点35)と1ポイント差と、まだ自力残留の可能性が残されている。
常勝軍団と呼ばれた過去から一転、厳しい残留争いに巻き込まれた水原三星は、名門の意地を見せられるのか。齋藤が今以上の活躍を期待されていることは間違いない。
文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)