引退後に現役復帰を果たしたチョ・ウォニ(写真提供=韓国プロサッカー連盟
2019年に引退した元日本代表DF那須大亮がいわてグルージャ盛岡に加入し、4年ぶりとなるJリーグ復帰を果たした。そんな彼と同じく、韓国でもかつて引退後に現役復帰した選手がいたことをご存じだろうか。その選手とは、2006年ドイツW杯の韓国代表メンバーであり、2014年には大宮アルディージャに在籍した経験もあるMFチョ・ウォニのことだ。
1983年生まれのチョ・ウォニは、35歳だった2018年に水原三星ブルーウィングスで一度現役を退いた。引退後は主にKリーグの解説として活動していたが、2020年2月にYouTubeチャンネル『イゴヘジョ・ウォニヒョン』を開設し、YouTuberとしても人気を博していた。
そんなチョ・ウォニは2020年7月、当時Kリーグ2(2部)首位を走っていた水原FCに入団テストを経てプレイングコーチとして加入し、37歳で2年ぶりに現役に復帰した。加入にあたっては、入団テストを兼ねた練習試合でのパフォーマンスを評価され、監督の承諾を得てチームの一員となった。
那須同様、YouTube活動での知名度もあってか、各メディアからは「YouTuberから再びグラウンドへ」「2年ぶりに復帰したYouTubeスター」といった見出しで注目を集めたチョ・ウォニ。実際の活躍ぶりはリーグ戦出場2試合、プレータイム計53分にとどまったが、チームにはシーズン終了まで在籍し、5年ぶりとなる1部昇格を経験した。
その後、チョ・ウォニは2021年1月に再び現役引退を発表。併せて水原FCにユース発展基金として2000万ウォン(約218万円)を寄付し、ファンやサポーターに惜しまれながらも2度目の選手生活に幕を閉じた。
ちなみに、登録者数43万人を持つチョ・ウォニのYouTubeチャンネルでは昨年12月に小野伸二や玉田圭司氏が出演し、1対1対決や対談などが行われたことがある。ほかにも、過去動画ではファン・ウィジョやアン・ジョンファンなどJリーグに縁ある選手もゲストで登場しているだけに、気になるサッカーファンは一度チェックしてみてはいかがだろうか。
文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)