主要国際大会でタイトルを独占し続けるスペイン勢 [写真]=Getty Images
26日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝で、レアル・マドリードはリヴァプールに3-1で勝利し、前人未踏の3連覇を達成した。同クラブにとっては、最近5年間で4度目となる欧州制覇。唯一、優勝を逃した2014-15シーズンも、同じスペインのバルセロナが優勝を果たした。
スペイン勢がタイトルを独占しているのはCLだけではない。UEFAスーパーカップとヨーロッパリーグ(CL)の欧州タイトルに加え、“クラブ世界一”を決めるFIFAクラブワールドカップでも、4年前にレアル・マドリードが優勝を飾ってからスペイン勢が4連覇中と無類の強さを誇る。
2014年以降に決勝戦が開催されたクラブの主要国際大会で、スペイン勢は獲得可能なタイトル18個のうち17個を獲得している。その内訳は、レアル・マドリードが優勝10回、バルセロナが優勝3回、セビージャが優勝3回、アトレティコ・マドリードが優勝1回。なお、スペイン勢同士によるファイナルも5回にわたって行われている。
ここでは、直近4年間の各大会決勝を時系列に振り返り、スペイン勢の圧倒的支配について見ていく。
■ヨーロッパリーグ 2013-14
セビージャ 0-0(PK4-2) ベンフィカ(ポルト)
開催地:トリノ(イタリア)
前年度のELでチェルシーに敗れていたベンフィカは、初優勝を狙ってセビージャと対戦。しかしPK戦で2本のキックを失敗し、再び準優勝に終わった。一方、セビージャは7年ぶり3度目の優勝を飾った。
■チャンピオンズリーグ 2013-14
レアル・マドリード 4-1 アトレティコ・マドリード
開催地:リスボン(ポルトガル)
CL史上初めて同じ都市に本拠地を置くチーム同士の決戦となった2013-14のファイナル。延長戦までもつれ込む激闘の末にレアル・マドリードが“マドリード・ダービー”を制し、クラブ通算10度目の欧州制覇を成し遂げた。
■UEFAスーパーカップ 2014
レアル・マドリード 2-0 セビージャ
開催地:カーディフ(ウェールズ)
“CL王者”のレアル・マドリードが、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの2ゴールで同国対決を制した。ドイツ代表MFトニ・クロースとコロンビア代表MFハメス・ロドリゲス(現バイエルン)がレアルデビューを飾った試合でもあった。
■FIFAクラブワールドカップ2014
レアル・マドリード 2-0 サン・ロレンソ(アルゼンチン)
開催地:マラケシュ(モロッコ)
カルロ・アンチェロッティ監督が率いたレアル・マドリードは、スペイン代表DFセルヒオ・ラモスとウェールズ代表FWギャレス・ベイルのゴールで快勝。同クラブにとって初めてのFIFAクラブワールドカップ優勝を飾った。
■ヨーロッパリーグ 2014-15
セビージャ 3-2 ドニプロ(ウクライナ)
開催地:ワルシャワ(ポーランド)
初のEL決勝進出を果たしたドニプロを相手に、セビージャが逆転勝利を収めてEL2連覇を達成。2005-06と2006-07に次ぐ、2度目の2連覇達成は大会史上初の快挙でもあった。
■チャンピオンズリーグ 2014-15
バルセロナ 3-1 ユヴェンス(イタリア)
開催地:ベルリン(ドイツ)
アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ウルグアイ代表FWルイス・スアレス、ブラジル代表FWネイマールによる3トップ“MSN”という武器を手に入れたバルセロナが、イタリア王者ユヴェントスを撃破。ルイス・エンリケ体制1年目でシーズン3冠を達成した。
■UEFAスーパーカップ 2015
バルセロナ 5-4(延) セビージャ
開催地:トビリシ(ジョージア)
両チームは2006年のUEFAスーパーカップでも対戦。当時、0-3で敗れたバルセロナがリベンジを果たす格好となった。通算40回目となった同大会で、史上最多となる9得点が生まれるなど、激しい点の取り合いになったことでも知られる。
■FIFAクラブワールドカップ2015
バルセロナ 3-0 リーベルプレート(アルゼンチン)
開催地:横浜(日本)
“欧州王者”のバルセロナと“南米王者”のリーベルプレートが日本で激突。メッシとスアレスの“南米コンビ”がゴールを挙げて、2011年以来、通算5度目の“世界No.1クラブ”に輝いた。
■ヨーロッパリーグ 2015-16
セビージャ 3-1 リヴァプール(イングランド)
開催地:バーゼル(スイス)
ユルゲン・クロップ監督は就任1年目でリヴァプールをEL決勝へと導く。しかし、大会2連覇中のセビージャに逆転負けを喫し、優勝を逃した。一方、セビージャはEL史上初の3連覇を達成した。
■チャンピオンズリーグ 2015-16
レアル・マドリード 1-1(PK5-3) アトレティコ・マドリード
開催地:ミラノ(イタリア)
再び欧州最高峰の舞台で実現した“マドリード・ダービー”は、PK戦にもつれ込む激闘となった。アトレティコ・マドリードは4人目となった元スペイン代表DFフアンフランの失敗が響いて準優勝。レアル・マドリードが、11度目のCL制覇を果たした。
■UEFAスーパーカップ 2016
レアル・マドリード 3-2(延) セビージャ
開催地:トロンハイム(ノルウェー)
同大会では、3年連続のスペイン勢同士による対戦となった。2年前にもレアル・マドリードに敗れたセビージャはリベンジを狙ったが、1年前のバルセロナ戦と同じく延長戦で力尽き、通算4度目の準優勝に終わった。
■FIFAクラブワールドカップ2016
レアル・マドリード 4-2(延) 鹿島アントラーズ
開催地:横浜(日本)
“開催国枠”で出場した鹿島アントラーズが、“欧州王者”のレアル・マドリードに挑んだ一戦。日本代表MF柴崎岳(現ヘタフェ)が2ゴールを決めるなど健闘したが、C・ロナウドのハットトリックなどで、レアル・マドリードが「世界一」の称号を手にした。
■ヨーロッパリーグ 2016-17
マンチェスター・U(イングランド) 2-0 アヤックス(オランダ)
開催地:ソルナ(スウェーデン)
直近4年間で唯一、スペイン勢が王者になり損ねた大会となっている。スペイン勢の最高成績は、セルタのベスト4。準決勝で、後に優勝を飾ったマンチェスター・Uに敗れた。
■チャンピオンズリーグ 2016-17
レアル・マドリード 4-1 ユヴェントス(イタリア)
開催地:カーディフ(ウェールズ)
レアル・マドリードが後半の3ゴールで4-1と勝利。CLでは史上初となる連覇を達成した。一方、ユヴェントスは2014-15シーズンのCL決勝でバルセロナに敗れたのに続いて、スペイン勢に苦杯をなめた。
■UEFAスーパーカップ 2017
レアル・マドリード 2-1 マンチェスター・U(イングランド)
開催地:スコピエ(マケドニア)
レアル・マドリードは、ジョゼ・モウリーニョ元監督が率いるマンチェスター・Uと対戦。UEFA主催大会の決勝初開催となるマケドニアで2-1と勝利し、CL王者の貫録を見せつけた。
■FIFAクラブワールドカップ2017
レアル・マドリード 1-0 グレミオ(ブラジル)
開催地:アブダビ(アラブ首長国連邦)
C・ロナウドによる決勝点が決まって、レアル・マドリードが1-0で勝利。大会史上初の連覇を達成するとともに、欧州代表として史上10度目の優勝を飾った。
■ヨーロッパリーグ 2017-18
アトレティコ・マドリード 3-0 マルセイユ(フランス)
開催地:リヨン(フランス)
CLでまさかのグループステージ敗退を喫したアトレティコ・マドリードだが、ELで抜群の勝負強さを発揮。決勝でマルセイユを下して、2年ぶりにスペイン勢がELのタイトルを手にした。
■チャンピオンズリーグ 2017-18
レアル・マドリード 3-1 リヴァプール(イングランド)
開催地:キエフ(ウクライナ)
レアル・マドリードがリヴァプールを下し、史上初のCL3連覇を達成。決勝ラウンド以降に、パリ・サンジェルマン、ユヴェントス、バイエルンといった各国王者を撃破しての戴冠だった。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia