バロンドールを受賞した選手たち [写真]=Getty Images
12月2日、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが2019年のバロンドールに輝いた。メッシは通算6度目の受賞となり、受賞回数でポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)を上回って歴代単独トップとなった。
“世界一”の選手に贈られるバロンドールは、1956年にフランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』によって創設。2010年から5年間はFIFA(国際サッカー連盟)とのパートナーシップにより「FIFAバロンドール」と改称されたが、2016年から『フランス・フットボール』主催のバロンドールが復活した。「FIFAバロンドール」時代を含めると、今年で64回目の開催となる。
なお1994年までは、ヨーロッパでプレーするヨーロッパ出身の選手だけが受賞対象だった。1995年からは、国籍に関係なくヨーロッパでプレーしている全選手が対象となり、2007年以降は全世界でプレーする選手がバロンドールを受賞できるようになった。
では、バロンドール受賞者を最も多く輩出している国はどこなのか。これまでに世界19カ国からバロンドーラーが誕生しているが、今回はその輩出人数をランキング形式で紹介する。
写真=Getty Images
■11位タイ <1名>
▼アルゼンチン
受賞者:リオネル・メッシ(6回)
ディエゴ・マラドーナなど数々の名選手を輩出してきたアルゼンチンだが、バロンドールを受賞したのはメッシただ一人。それでもメッシが個人最多6度の受賞を誇るため、国別の受賞回数では、フランスと並んで4位タイとなる。
▼クロアチア
受賞者:ルカ・モドリッチ
昨年、クロアチア人選手として初めてバロンドールを受賞。2018年のロシアW杯で、キャプテンとして母国を準優勝に導いた功績が認められた。2007年に受賞したカカ氏以来、11年ぶりにメッシとC・ロナウドの牙城を崩したことも大きな話題となった。
▼ウクライナ
受賞者:アンドリー・シェフチェンコ
現在、ウクライナ代表監督を務めるシェフチェンコ氏は、2004年度のバロンドール受賞者。ミラン在籍時の2002-03シーズンにチャンピオンズリーグ(CL)制覇を果たすと、翌シーズンのセリエAで優勝と得点王の2冠に輝き、最高の栄誉を手に入れた。
▼リベリア
受賞者:ジョージ・ウェア
ミランで活躍し、現役時代に「リベリアの怪人」と呼ばれたウェア氏は、“対象はヨーロッパ出身者だけ”という縛りが解禁された1995年にバロンドールを受賞。2003年の引退後は政治家に転身し、現在は母国の大統領を務めている。
▼ブルガリア
受賞者:フリスト・ストイチコフ
1998年から1999年にかけて柏レイソルでプレーしたストイチコフ氏もバロンドール受賞者の一人だ。1990年からバルセロナで活躍し、1994年のアメリカW杯では大会最多タイの6ゴールを記録。ブルガリアを過去最高の4位へと導き、同年のバロンドールを受賞した。
▼デンマーク
受賞者:アラン・シモンセン
1970年代にボルシアMGの中心選手として活躍し、小柄ながら抜群のスピードを活かしたドリブルを得意とすることから“小さな巨人”と呼ばれたシモンセン氏。1974-75シーズンからのブンデスリーガ3連覇や、1976-77シーズンのヨーロピアン・カップ(現CL)準優勝に大きく貢献し、1977年のバロンドール受賞者となった。
▼北アイルランド
受賞者:ジョージ・ベスト
北アイルランド人選手として唯一、バロンドールを受賞したのが、マンチェスター・Uのレジェンドであるベスト氏だ。1967-68シーズンのヨーロピアン・カップ(現CL)決勝でゴールを挙げて、同クラブに初のビッグイヤーをもたらした。この活躍が認められ、1968年に当時の最年少記録となる22歳でバロンドールに輝いた。
▼スコットランド
受賞者:デニス・ロー
ベスト氏とともにマンチェスター・Uで一時代を築いたロー氏も、1964年にバロンドールを受賞している。1962年のクラブ加入後、抜群の決定力で得点を量産。公式戦通算237ゴールは、ウェイン・ルーニー、ボビー・チャールトン氏に次ぐクラブ歴代3位の記録である。
▼ハンガリー
受賞者:アルベルト・フローリアーン
1967年にハンガリー人として初めてバロンドールを受賞。キャリアの全てを母国の強豪フェレンツヴァーロシュに捧げ、4度のリーグ制覇や3度のリーグ得点王など伝説を築いたストライカーだ。
■9位タイ <2名>
▼スペイン
受賞者:アルフレッド・ディ・ステファノ(2回)、ルイス・スアレス・ミラモンテス
ディ・ステファノ氏は1957年にレアル・マドリードの選手として、ルイス・スアレス・ミラモンテス氏は1960年にバルセロナの選手として、初めてバロンドールを受賞した。ディ・ステファノ氏はアルゼンチン出身だが、1956年にスペイン国籍を取得。受賞当時はスペイン代表でプレーしていたため、今回は“スペイン人”としてカウントしている。
▼チェコ (※チェコスロバキア時代を含む)
受賞者:ヨゼフ・マソプスト、パベル・ネドヴェド
マソプスト氏は1950年代から1960年代にかけて、母国の古豪ドゥクラ・プラハで8度のリーグ優勝を達成し、1962年にバロンドールを受賞した。チェコとスロバキアに分離した1993年以降、新たなバロンドール受賞者となったのがネドヴェド氏。ユヴェントスをセリエA連覇やCL準優勝に導いた功績が認められ、2003年に受賞した。
■6位タイ <3名>
▼ポルトガル
受賞者:エウゼビオ、ルイス・フィーゴ、クリスティアーノ・ロナウド(5回)
C・ロナウドは2008年の初受賞以来、10年間で5度のバロンドールを獲得。ポルトガルはさらに、エウゼビオ氏(1965年)とフィーゴ氏(2000年)の2人のバロンドーラーを輩出している。受賞者数では6位タイだが、受賞回数はドイツ、オランダと並ぶ最多7回を数える。
▼オランダ
受賞者:ヨハン・クライフ(3回)、ルート・フリット、マルコ・ファン・バステン(3回)
オランダ人選手として、初めてバロンドールを受賞したのがクライフ氏。1971、1973、1974年と3度にわたり栄冠に輝いた。また、1980年代から1990年代にかけてミランの黄金期を支えたフリット氏(1987年)とファン・バステン氏(1988、1989、1992年)も、バロンドールを受賞した。
▼ソビエト連邦
受賞者:レフ・ヤシン、オレグ・ブロヒン、イーゴリ・ベラノフ
1966年のW杯で4位に入るなど、崩壊前まで強豪の一角として知られたソ連からは、3名のバロンドーラーが輩出されている。中でも、1963年に受賞したヤシン氏は、バロンドールを獲得した唯一のGKである。
■3位タイ <4名>
▼フランス
受賞者:レイモン・コパ、ミシェル・プラティニ(3回)、ジャン・ピエール・パパン、ジネディーヌ・ジダン
プラティニ氏は1983年から1985年にかけて、バロンドール史上初めての3連覇を達成。ジダン氏は1998年にユヴェントスをセリエA連覇、母国を初のW杯優勝に導き、同年のバロンドールに輝いた。
▼ブラジル
受賞者:ロナウド(2回)、リバウド、ロナウジーニョ、カカ
“サッカー王国”ブラジルは、これまでに4名のバロンドール受賞者を輩出。いずれも、2002年の日韓W杯優勝メンバーである。「怪物」と呼ばれたロナウド氏は、1997年に史上最年少の21歳で受賞したあと、2002年に2度目の受賞を果たした。リバウド氏は1999年、ロナウジーニョ氏は2005年、カカ氏は2007年にそれぞれ栄冠に輝いた。
▼イングランド
受賞者:スタンリー・マシューズ、ボビー・チャールトン、ケヴィン・キーガン(2回)、マイケル・オーウェン
1956年に初代バロンドーラーの栄誉に輝いたのが、50歳まで現役でプレーしたことで有名なマシューズ氏だ。オーウェン氏は2000-01シーズンにリヴァプールをFAカップ、リーグカップ、UEFAカップ(現EL)の3冠へと導き、2001年のバロンドールに輝いた。
■1位タイ <5名>
▼ドイツ (※西ドイツ時代を含む)
受賞者:ゲルト・ミュラー、フランツ・ベッケンバウアー(2回)、カール・ハインツ・ルンメニゲ(2回)、ローター・マテウス、マティアス・ザマー
バロンドール受賞者を最も多く輩出している国の一つがドイツだ。“爆撃機”の異名をとったミュラー氏や、“皇帝”と称されたベッケンバウアー氏などが1970年代から1980年代にかけて選出され、国別の受賞回数もオランダ、ポルトガルと並んで最多7回を誇る。しかし、1996年のザマー氏を最後にバロンドール受賞者は現れていない。
▼イタリア
受賞者:オマール・シヴォリ、ジャンニ・リヴェラ、パオロ・ロッシ、ロベルト・バッジョ、ファビオ・カンナヴァーロ
ドイツと並んで、世界で最も多く“バロンドーラー”を生み出した国がイタリアだ。直近の受賞者は、中国スーパーリーグの広州恒大で監督を務めるカンナヴァーロ氏で、ドイツW杯優勝を果たした2006年に受賞。なお、同氏はバロンドールを受賞した最後のDFでもある。
(記事/Footmedia)
【PR】UEFAチャンピオンズリーグは
WOWOWが独占配信!
「WOWOWオンデマンド」とは、テレビやBS視聴環境がなくてもWOWOWのコンテンツを月額2,530円(税込)で楽しめるサービス。
WOWOWではUEFAチャンピオンズリーグ(CL)、UEFAヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズの注目試合と決勝トーナメントの全試合を放送・配信するほか、UEFAカンファレンスリーグ(ECL)の決勝や注目試合も視聴できる。
欧州最高峰のサッカーを楽しみたいなら、今すぐ加入しよう!
- ① CL・ELの注目試合&決勝トーナメント全試合を堪能できる!
- ② 「WOWOWオンデマンド」はいつでもどこでも好きなデバイスで視聴可能!
- ③ スポーツ、映画、音楽、ドラマなど幅広いコンテンツが楽しめる!
By Footmedia