PKで決勝弾を挙げたインモービレ [写真]=Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ファーストレグが14日に行われ、ラツィオ(イタリア)とバイエルン(ドイツ)が対戦した。
欧州最高峰の戦いは16チームによって争われる決勝トーナメントに突入する。3シーズンぶりにCLを戦うラツィオは、セルティック(スコットランド)、フェイエノールト(オランダ)といった日本人選手所属クラブの多くが同居するグループEに入った。アトレティコ・マドリード(スペイン)との2試合は1分1敗と未勝利で終わったが、グループステージ全体では3勝1分2敗の成績を残し、アトレティコ・マドリードに次ぐ2位で決勝トーナメント進出が決定。1999-00シーズンに達成したベスト8がクラブとしての最高成績だが、当時の成績を上回ることができるだろうか。
対するバイエルンはグループAに入り、5勝1分無敗と安定感のある成績を残す。コペンハーゲン(デンマーク)、ガラタサライ(トルコ)、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)を抑えて首位通過を果たした。CLでは4シーズン連続でラウンド16を突破しており、今大会も優勝候補の一角であることに疑いはない。4シーズンぶり7度目の栄誉に向け、決勝トーナメントをひた走るつもりだろう。
ラツィオはアレッシオ・ロマニョーリ、ルイス・アルベルト、チーロ・インモービレといった主力がスターティングメンバーに並んだ。鎌田大地はベンチから出番を待つ。一方、バイエルンはキム・ミンジェ、ジャマル・ムシアラ、ハリー・ケインといった面々が先発に名を連ねた。10日に行われたレヴァークーゼンとのブンデスリーガ“首位決戦”(●0-3)で肩のケガから復帰を果たしたジョシュア・キミッヒもスタメンに入っている。
試合は立ち上がりからバイエルンがシュート本数を増やしていき、キミッヒやケインがゴールに迫る場面を作る。ホームチームのラツィオはなかなか“らしい”形でボールを握れなかったが、時間の流れとともに保持する時間を増やしていく。22分にはペナルティエリア手前でダニーロ・カタルディからのパスを受けたL・アルベルトが、持ち出して右足を振り抜くも、強烈なシュートはわずかに枠を逸れた。
前半の終盤に差し掛かると再びバイエルンが多くのチャンスを構築。32分にはペナルティエリア手前の位置でフリーキックを獲得すると、うまくタイミングをずらしてレロイ・サネが左足で狙ったが、シュートは枠を外れた。40分には敵陣中央でダヨ・ウパメカノがくさびのパスを入れると、サネ、ミュラー、レオン・ゴレツカとダイレクトでのコンビネーションを見せ、最後はムシアラが左足を振るも、ここも仕留めきれず、前半はスコアレスで終了した。
後半に入ると立ち上がりの48分、ラツィオがビッグチャンスを作り出す。敵陣でウパメカノからボールを奪ったL・アルベルトが、うまくターンして背後のスペースへ浮き球のスルーパスを送る。斜めのランニングでうまく背後へ抜けたグスタフ・イサクセンがGKと1対1のチャンスを迎えたが、ここはマヌエル・ノイアーが立ちはだかった。
その後、バイエルンはゴール前までボールを運ぶ場面こそ作れるが、守備陣形を崩さないラツィオ相手に決定的なチャンスを作り出すには至らない。
試合はこう着状態が続いたが、66分、ラツィオにこの日最大の決定機が到来する。自陣でボールを奪ったところからフェリペ・アンデルソンが一気にボールを持ち出し、カウンターへ出ると、ゴール前で左へ渡す。並走していたインモービレが細かいタッチで中央を割って入り、粘って右足を振ると、セカンドボールにイサクセンが反応。遅れて寄せたウパメカノが、足裏を見せてイサクセンの右足首を踏みつけてしまい、ラツィオにPKが与えられた。キッカーを務めるのはキャプテンでエースのインモービレ。GKノイアーの逆を突く一撃をゴール右下に沈め、ラツィオが先手を取った。
バイエルンは数的不利となりながらも、終盤に前へ出る時間を作ったが、GKイヴァン・プロヴェデルを脅かすようなシーンは限られる。試合はこのままタイムアップ。ラツィオがホームで先勝し、準々決勝進出へ向けて一歩前に出た。鎌田は81分、L・アルベルトとの交代でピッチに立っている。一方、バイエルンはまさかの黒星を喫することとなったが、ホームに戻って逆転でのベスト8入りを目指す。
セカンドレグは3月5日に開催され、バイエルンがラツィオをホームに迎える。
【得点者】
1-0 69分 チーロ・インモービレ(PK/ラツィオ)
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By サッカーキング編集部
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