プリシッチ(中央)はコーナーキックを直接沈める [写真]=Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第3節が22日に行われ、ミラン(イタリア)とクラブ・ブルッヘ(ベルギー)が対戦した。
ミランはセリエAでは4勝2分2敗の成績で勝ち点「14」を積み上げ、現在4位と上位争いに名を連ねているものの、CLでは苦しいスタートを強いられている。9月17日に行われた第1節でリヴァプール(イングランド)に1-3で敗れると、10月1日開催の第2節レヴァークーゼン(ドイツ)戦も0-1で落とし、現在2連敗中だ。
初勝利を目指す第3節では、ベルギーの強豪をホームで迎え撃つ。クラブ・ブルッヘは開幕節ではドルトムント(ドイツ)に0-3と完敗を喫したものの、第2節では敵地でシュトゥルム・グラーツ(オーストリア)に1-0で勝利。2連勝を目指し、『サン・シーロ』へ乗り込んだ。
試合は立ち上がりからクラブ・ブルッヘが相次いで好機を創出。立ち上がりの2分、ピッチ中央でボールを奪うと、ハンス・ファナケンからのスルーパスに抜け出したクリストス・ツォリスが左足でフィニッシュまで持ち込むも、ここはGKマイク・メニャンが立ちはだかる。7分には再びピッチ中央でのボール奪取から少ないパスで前進し、最後はボックス左からツォリスが右足でコントロールショットを放つも、GKメニャンの横っ飛びセーブに阻まれた。
その後もミランがボールを握りながら、クラブ・ブルッヘは奪ってからの鋭いカウンターでゴールを脅かす。チャンスの数はクラブ・ブルッヘの方が多かったが、34分に均衡を破ったのはホームチームだった。ミランは左コーナーキックを獲得すると、クリスティアン・プリシッチが右足でインスイングのボールを供給。マーカーを引き連れてニアサイドに飛び込んだマッテオ・ガッビアは触ることができなかったが、これがGKシモン・ミニョレにとってはブラインドとなり、直接ゴールに吸い込まれる。ミランがセットプレーで先制に成功した。
さらに、続く36分にはクラブ・ブルッヘを窮地に追い込む出来事が発生。ピッチ中央付近でややルーズになったボールをめぐって、タイアニ・ラインデルスとラファエル・オニェディカが接触。当初はミランのファウルが取られていたものの、OFR(オンフィールドレビュー)を経て判定が変更。オニェディカがスパイクの裏を見せてラインデルスを踏みつけていることが確認され、レッドカードが提示。クラブ・ブルッヘは1人少ないなかで1点を追いかけることとなった。
ミランの1点リードで後半に折り返すと、クラブ・ブルッヘは2枚の交代カードを切る。ヒューゴ・ヴェトレセン、カイリアニ・サベを送り出すと、この采配が即座に的中。51分、敵陣左サイド高い位置でサイドチェンジのボールを受けたマキシム・デ・カイペルが中央へ預けると、ファナケンを経由してツォリスにボールが渡る。左サイド深い位置からの折り返しにヴェトレセンが反応し、ボックス中央でうまくターンして右へ繋ぐと、最後はサベが右足で狙い澄ましたシュートを叩き込む。交代出場したヴェトレセンとサベが絡んでゴールが生まれ、試合は振り出しに戻った。
だが、ミランも直後に交代選手が躍動。60分、ルベン・ロフタス・チークとラファエル・レオンを下げて、サムエル・チュクウェゼとノア・オカフォーを投入する。すると入った直後のオカフォーが、敵陣左サイド大外でフィカヨ・トモリからのパスを受け、ドリブルをスタート。スピードに乗って縦へ突破し、マイナスへ折り返すと、最後はフリーで待っていたラインデルスがダイレクトで流し込む。こちらもオカフォーが決定的な仕事をやってのけ、勝ち越しに成功した。
さらに、71分に今度はチュクウェゼが持ち味を発揮。敵陣右サイドで相手のバックパスを拾うと、スピードに乗って右サイドを突破。ボックス右に持ち込んでマイナスへ落とすと、最後は遅れて顔を出したラインデルスが冷静にゴール右下にシュートを沈める。交代出場のオカフォー、チュクウェゼがそれぞれラインデルスの得点をお膳立てし、勝利を手繰り寄せる3点目を奪った。
75分にはユスフ・フォファナを下げてユヌス・ムサを投入しただけでなく、アルバロ・モラタに代わって、16歳のフランチェスコ・カマルダがCLデビューを飾る。すると87分、左コーナーキックをショートで繋ぐと、ボックス手前左寄りの位置で前を向いたラインデルスが右足でクロスボールを供給。このボールに飛び込んだカマルダが、ヘディングシュートでゴールネットを揺らす。CL史上最年少ゴールが決まったかと思われたが、これはオフサイドのため得点は認められなかった。
試合はこのままタイムアップ。ミランが1度は同点に追いつかれながら、ラインデルスの2ゴールで勝ち越しに成功し、ホームで今季のCL初白星を掴んだ。一方で、クラブ・ブルッヘは2連勝を逃している。
次節、ミランは11月5日に敵地でレアル・マドリード(スペイン)と、クラブ・ブルッヘは6日にホームでアストン・ヴィラ(イングランド)と、それぞれ対戦する。
【得点者】
1-0 34分 クリスティアン・プリシッチ(ミラン)
1-1 51分 カイリアニ・サベ(クラブ・ブルッヘ)
2-1 61分 タイアニ・ラインデルス(ミラン)
3-1 71分 タイアニ・ラインデルス(ミラン)
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By サッカーキング編集部
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