小笠原が初のクラブW杯を前に『FIFA.com』のインタビューに応じた [写真]=FIFA via Getty Images
鹿島アントラーズのMF小笠原満男がFIFA(国際サッカー連盟)の公式サイト『FIFA.com』の独占インタビューに応じ、FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016への意気込みを語った。
明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝で、鹿島は年間王者の座を懸けて浦和レッズと対戦。2試合合計2-2のアウェーゴール数で上回り7年ぶり8回目の優勝で、初のFIFAクラブワールドカップ出場を決めた。「Jリーグにはいないような選手たちと対戦します。この大会を本当に楽しみにしています」と小笠原はレアル・マドリードなど各大陸王者が集う戦いに意気込んだ。
鹿島はこれまでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝経験がなく、2007年〜2009年にJ1で3連覇を達成した際も、2007年は浦和レッズが、2008年はガンバ大阪がそれぞれACLを制覇し、2009年は大会がUAE(アラブ首長国連邦)で開催されたため、クラブW杯には縁がなかった。
今回初出場を果たすクラブW杯での経験を足掛かりとし、鹿島はアジア王者を決める来季のACLにも繋げたいところ。小笠原も「チームとしてクラブW杯での勝利のためにプレーするという習慣を持ちたいと思います。いい結果が出せるように集中したいと思います」と語った。
また、これまで鹿島の歴史や自身に大きな影響を残した2人にも言及。1991年に鹿島の前身である住友金属で現役復帰し、クラブにプロ意識を植え付けた“神様”ジーコ氏について、同サイトは「受け継がれるジーコ魂」として「鹿島の選手やファン、メディア関係者に、なぜこのクラブが強いのかを問うと、必ず“ジーコ魂”について言及される」と伝えている。
小笠原も「ジーコはブラジルの英雄で、僕らにプロ選手として試合に臨む姿勢や、チームとして勝利することを教えてくれました。彼はワールドカップをはじめ、世界中で多くのタイトルを獲得しています。僕らに勝利には何が重要かを示してくれました」と“ジーコ魂”について説明。「そのスピリットや勝負強いサッカースタイル、そしてチームとしての在り方は、選手や監督が変わっても受け継がれています。それこそ、鹿島が多くのタイトルを獲得してきた大きな要因だと思います」と話した。
2人目は小笠原が「頭を使い、スマートにプレーすることを学びました」というトニーニョ・セレーゾ氏。2000年〜2005年と2013年〜2015年に鹿島で指揮を執り、2000年の就任初年度にはJリーグ初の年間3冠を達成するなど数々のタイトルをもたらした。
『FIFA.com』によると、小笠原とセレーゾ氏には共通点があるという。セレーゾ氏は1992年に37歳でクラブW杯の前身であるインターコンチネンタルカップに出場。小笠原も37歳にしてクラブW杯デビューを果たす。「おそらく運命かもしれないですね。セレーゾのようなパフォーマンスができればいいと思います」。
クラブの伝統を確実に受け継いできた鹿島は、8日に行われる開幕戦のオセアニア王者オークランド・シティとの一戦で、また新たな歴史を刻む。“常勝軍団”のキャプテンとして小笠原が目指すはもちろん勝利のみ。「僕らはこれまで鹿島が築き上げてきた歴史を示す立場にあります。練習であろうと、Jリーグや国際マッチ、ACLであろうと、鹿島は勝利のために戦います。その姿勢に忠実であり続け、いい結果を出したいと思います」。
By サッカーキング編集部
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