シャルケのDF内田篤人がついに待望の復帰を果たした。
シャルケは8日に敵地で行われたヨーロッパリーグ(EL)・グループステージ最終節で、FW南野拓実が所属するザルツブルクと対戦。ベンチスタートとなった内田だが、84分に途中出場し、2015年3月以来となる約1年9カ月ぶりの復帰を果たした。
内田は昨年3月10日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグのレアル・マドリード戦で途中出場したのを最後に試合から遠ざかっていた。同試合後、続くブンデスリーガ4試合でベンチ入りしたものの、出場機会は訪れず、同4月19日に行われた第29節のヴォルフスブルク戦から欠場が続いていた。すると、翌20日に右膝蓋腱の炎症により10日間の休養が発表され、当初はクラブから勧められた保存療法という選択もあったが、同6月10日に自らの意思で手術を受けたことが発表された。
それから長らく離脱を余儀なくされたが、2016年1月に行われたウィンターブレイク期間中のアメリカ合宿に帯同すると、ドイツ帰国後にはチーム練習にも合流。同年2月には本人が時期を明言するほど復帰目前まで迫っていたが、日本での検査の結果、回復が思わしくなく、そのまま2015-16シーズンを棒に振るった。
今夏は5月にリハビリの一環として日本代表の欧州組合宿に参加し、6月には古巣の鹿島アントラーズでサポートを受けつつ調整を続けた。7月にシャルケに合流し、部分的に全体練習にも復帰したが、8月にケガが悪化し、治療のため再び日本へ一時帰国していた。
その後も復帰を目指して取り組み、10月4日に負傷箇所のMRI検査を受けた結果、「明らかに改善したという喜ばしい結果が出た」と発表され、復帰へ大きく前進。11月16日にはチームのトレーニングに完全復帰し、8日のザルツブルク戦で昨年4月11日のブンデスリーガ第28節フライブルク戦以来となる招集メンバー入りを果たした。
7日の試合前日会見では、マルクス・ヴァインツィアル監督も「内田の調子は良く、準備ができている。先発出場するか、ベンチスタートになるかはまだこれから決める」とコメント。同試合ではベンチスタートとなったが、84分に途中出場でピッチに立ち、約1年9カ月も続いた負傷離脱に終止符を打った。
なお、試合はシャルケが0-2で敗れ、グループステージ全勝を逃している。