“新生ウェストハム”誕生へ…モイーズ監督が胸中を明かす「降格を回避することが使命だった」

　ウェストハムのデイヴィッド・モイーズ監督が10日に行われるヨーロッパリーグ（EL）ラウンド16ファーストレグ セビージャ戦を前に、意気込みを示した。9日、クラブ公式サイトが伝えている。

　2019年12月にウェストハムの監督に再び就任したモイーズ氏は、2020－21シーズンのプレミアリーグで6位フィニッシュを成し遂げ、EL出場権を獲得。今シーズンもリヴァプールやチェルシーを撃破すると、第28節終了時点でチャンピオンズリーグ（CL）出場圏内まで勝ち点差「3」の6位につけるとともにEL・グループHを首位で通過している。

　直近5シーズンのプレミアリーグにおいて、ボトムハーフで4度フィニッシュしたウェストハム。2度目の就任以降、チームを躍進させてきたモイーズ監督は「欧州大会の出場権を獲得する新しいウェストハム。トップチームに挑戦する新しいウェストハム。そして、サッカーが良いから、若くてエキサイティングなチームを見たいと思ったファンがスタジアムを埋め尽くす新しいウェストハムでありたいと願っている。それが、私の目指すところ」とクラブの未来へ思いを馳せた。

　また、モイーズ監督は「昨年の今頃、私はヨーロッパの可能性を信じ始めていた。おそらく、1月か2月に素晴らしい成績を収めた時にね。それ以前は、降格を回避することがウェストハムの使命だった」と回顧。続けて「1年ちょっとの間に中堅チームがグループステージを突破して、ヨーロッパの強豪に挑戦するところまで来たし、今年は突然、チャンピオンズリーグの話題になるまでに成長したんだ」とチームの軌跡に言及した。

　10日に行われるEL・ラウンド16では同大会最多優勝回数を誇るセビージャと対戦するウェストハム。クラブ史に残る一戦を前に、モイーズ監督は「ヨーロッパでの試合は本当に楽しかったし、選手たちにとっても大きなステップアップになった。そして明日、選手たちにとってまったく違うレベルのサッカーになるだろう」と披瀝。さらに「彼らは6度優勝しているし、今シーズン（ラ・リーガ2位）もいい成績を残している。でも、ヨーロッパサッカー界で最高のチームのひとつと対戦できる素晴らしいチャンスだとも思っている。彼らは長年にわたって非常に良い成績を残しているから、楽しみな試合」と胸中を明かしている。