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リヴァプールがEL初黒星…終盤怒涛の追い上げも同点弾は“幻”に、遠藤航は前半のみプレー

2023.11.10

遠藤航は個人としてもチームとしても悔しい結果に [写真]=Getty Images

 ヨーロッパリーグ(EL)・グループE第4節が9日に行われ、リヴァプール(イングランド)とトゥールーズ(フランス)が対戦した。

 ここまでELで3連勝を遂げているリヴァプールは、プレミアリーグでも現在3位と上位争いを繰り広げている。今節はホームで5-1と大勝したトゥールーズと、今度はアウェイの地でリターンマッチに臨む。ここまで1勝1分1敗のトゥールーズを相手に勝利した上で、他会場でユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー)がLASKリンツ(オーストリア)との一戦を引き分け以下で終えれば、首位でのラウンド16進出が確定する状況だ。

 リヴァプールはアレクシス・マック・アリスター、コーディ・ガクポ、ルイス・ディアスといったプレミアリーグでも主力として活躍する面々が先発入り。遠藤航はELで4試合連続のスタメンに名を連ねた。一方、トゥールーズタイス・ダリンガやニクラス・シュミットらが先発に並んだ。

 試合は立ち上がりの4分、リヴァプールが敵陣左サイド高い位置でフリーキックを獲得。ガクポが右足でニアサイドめがけたボールを蹴ると、待っていたジョー・ゴメスがバックヘッドで狙う。意外性のある一撃はクロスバーに嫌われ、リヴァプールは先制パンチを食らわすことができなかった。

 その後はリヴァプールがボールを保持する時間が続いたものの、トゥールーズの守備陣を崩し切るまでには至らない。28分にはトゥールーズがカウンターへ。ピッチ中央付近でボール回収からシュミットが右サイドを破り、ダイレクトでクロスボールを送ると、最後は飛び込んだガブリエル・スアソが合わせる。左足で触った一撃はわずかにポスト左へ外れている。

 均衡が破れたのは36分。トゥールーズは敵陣右サイドでアーロン・ドヌムがコスタス・ツィミカスからボールを奪うと、自ら持ち運び、ペナルティエリア右から左足を振り抜く。ディフレクションした一撃がゴールに吸い込まれ、トゥールーズが先手を取ってハーフタイムに突入した。

 ハーフタイムには1点ビハインドのリヴァプールが動く。ツィミカス、遠藤、ベン・ドークを下げて、トレント・アレクサンダー・アーノルド、ドミニク・ソボスライ、モハメド・サラーと主力級の面々を送り出した。

 だが、後半の立ち上がりにはトゥールーズがゴールを脅かす場面を増やしていく。47分には自陣でボールを奪ったところから、シュミットが最終ライン背後のスペースへスルーパスを供給。抜け出したダリンガが切り返して中央へ渡すと、最後はペナルティエリア中央に飛び込んだスアソが左足で狙う。GKと1対1のチャンスだったが、ここは枠を外れてしまう。

 直後の50分には中央付近でのボール奪取から細かくパスを繋ぐと、フリーで前を向いたシュミットがスルーパスを送る。ペナルティエリア左へ抜け出したダリンガが右足でゴールネットを揺らしたが、ここはボールを受ける際にジョエル・マティプと交錯したシーンでのファウルが確認され、得点は認められない。

 それでも、58分には再びダリンガがゴールに迫る。トゥールーズは敵陣右サイドでL・ディアスを囲い込んでボールを奪うと、 ヴァンサン・シエロがアーリークロス送る。ニアサイドで待っていたダリンガは見事なファーストタッチから右足でファーサイドへ流し込み、トゥールーズが勝利を呼び込む大きな追加点を挙げた。

 対するリヴァプールは直後から攻撃に出る時間が続くと、74分には敵陣中央右寄りの位置でバックパスを受けたアレクサンダー・アーノルドが右足で浮き球のボールを蹴り込む。ファーサイドに走り込んでいたJ・ゴメスが頭で折り返すと、このボールがオウンゴールを誘い、リヴァプールが1点を返した。

 リヴァプールが臨戦態勢を整えたかに思えたが、直後の76分にはトゥールーズが再び前に出る。敵陣中央でフリーになって前を向いたフランク・マグリが右サイドへ繋ぐと、ボールを受けたドヌムがカットインから左足でクロスボールを供給。ファーサイドでクロスボールを呼び込んだスアソからの折り返しは、中央のダリンガには合わなかったものの、ファーサイドに詰めていたマグリが右足でゴールネットを揺らす。トゥールーズが再びリードを2点に広げた。

 その後はリヴァプールが敵陣へ押し込み続ける。89分には敵陣中央付近でボールを奪ったマック・アリスターが斜めへ繋ぐと、反応したディオゴ・ジョッタがドリブルで持ち運び、ペナルティエリア左から左足でゴールに流し込む。1点を返したリヴァプールは後半アディショナルタイム、ペナルティエリア右でルーズボールを拾ったソボスライが中央へ折り返すと、ゴール前での混戦が生まれ、最後はジャレル・クアンサーが右足で同点ゴールを沈める。リヴァプールが劇的な形で試合を振り出しに戻したかに思えたが、オンフィールドレビュー(OFR)を経て、直前のプレーでマック・アリスターのハンドが確認され、ゴールは認められなかった。

 試合はこのままタイムアップ。リヴァプールは今季のELで初黒星を喫する形となった。一方のトゥールーズはホームで前節の借りを返すことに成功。リヴァプールとの勝ち点差を「2」に縮め、決勝トーナメント進出に一歩近づいた。

 次節のELは30日に行われる。リヴァプールはLASKリンツと、トゥールーズはユニオン・サン・ジロワーズと、ともにホームで対戦予定だ。

【スコア】
トゥールーズ 3-2 リヴァプール

【得点者】
1-0 36分 アーロン・ドヌムトゥールーズ
2-0 58分 タイス・ダリンガトゥールーズ
2-1 74分 クリスティアン・カセレス・ジュニア(OG/リヴァプール
3-1 76分 フランク・マグリトゥールーズ
3-2 89分 ディオゴ・ジョッタリヴァプール

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By サッカーキング編集部

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