欧州の大会で“5度目の正直”なるか…ソシエダ指揮官「幸せになれることを願っている」

　日本代表MF久保建英が所属するレアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督が、現地時間20日に控えたヨーロッパリーグ（EL）・決勝トーナメントプレーオフ・セカンドレグのミッティラン戦に向けた前日会見に出席した。スペインメディア『マルカ』が会見の模様を伝えている。

　リーグフェーズで4勝1分3敗の成績を残し、勝ち点「13」を獲得して13位に入ったレアル・ソシエダ。決勝トーナメントプレーオフでは、20位のミッティランと対戦することとなった。13日に敵地で行われたファーストレグは、11分に元スペイン代表MFブライス・メンデスのゴールで先手を取ると、31分には右サイドからカットインした久保が豪快な一撃を突き刺し、リードを2点に広げる。1点を返されたものの、2－1と逃げ切りに成功し、大きなアドバンテージを手にしてホームへ帰還することが決まった。

　だが、アルグアシル監督はファーストレグの結果をあまり重要視していないという。「私がいつも、そして唯一考えていることは、次の試合に勝つことだ」と話したアルグアシル監督は、「2試合のスコアが最終結果になる試合だろうと、どこのチームが来ようと、どこに行こうと、これだけは変わらない」と続け、本拠地に駆けつけるファン・サポーターのために勝利を届けることを誓っている。

「明日はファンの前で素晴らしい試合をしなければならない。ファーストレグを1点リードで終えていることも関係ない。我々が望んでいるのは勝つこと。現状2－1であることも、そんなに強く考えていない。ファンの前でプレーし、試合に勝ちたいんだ」

　また、アルグアシル監督がトップチームを率いるようになって以降、レアル・ソシエダは過去に欧州コンペティションで4度決勝トーナメントに進んでいるが、プレーオフも含めて1度も勝てていない。2020－21シーズン、EL・決勝トーナメントプレーオフでマンチェスター・ユナイテッドに2戦合計0－4で破れると、翌シーズンは同ステージでライプツィヒに2戦合計3－5で敗退。2022－23シーズンはラウンド16へストレートインしたものの、ローマに2戦合計0－2で屈しており、昨季は10年ぶりにチャンピオンズリーグ（CL）に出場し、グループステージを勝ち抜いたが、ラウンド16でパリ・サンジェルマンに1－4で敗れていた。

　“5度目の正直”に向けて、アルグアシル監督は「良い歴史や過去、逆に悪いものも、今の我々とは繋がっていない。明日は異なる試合だし、勝って次のラウンドに進むしかない。やっと、このノックアウトステージで貴重な1勝を掴めるといいね。直近の数年間、このクラブ、選手たち、そしてファンのみんなが積み上げてきた成長を見せる時だ。幸せになれることを願っている」と意気込み。対戦相手については次のような言葉で警戒を強めた。

「彼らはセットプレーで我々を苦しめることができるし、人数をかけて攻めてくる。非常に攻撃的なチームだし、おそらくファーストレグと似た展開になると思う。非常に大胆な振る舞いを見せるだろうから、我々は素晴らしい試合をしなければならない。試合に勝ちたいのであれば、ファーストレグのようにボックス内で正しいプレーをする必要がある」

　また、レアル・ソシエダはミッティランとのセカンドレグから中2日でラ・リーガ第25節レガネス戦が控えており、そこから再び中2日で、今度はコパ・デル・レイ（スペイン国王杯）準決勝ファーストレグのレアル・マドリード戦が待っている。ミッティラン戦から数えてホーム3連戦がはじまるわけだが、アルグアシル監督は「明日はヨーロッパでの悪い流れを断ち切るための試合、次の試合は来季もヨーロッパの舞台に立つための試合、そしてその次にはコパの準決勝だ。ここ数年、3日おきに試合をしていることを誇りに思っているが、それを言い訳にはしたくない。もっとやりたいくらいだね」と高いモチベーションを口にした。

　レアル・ソシエダがミッティランをホームに迎える一戦は、日本時間で20日の29時00分（21日の5時00分）にキックオフを迎える。