今季での退団が噂されるファルカオ [写真]=Getty Images
マンチェスター・Uに所属するコロンビア代表FWラダメル・ファルカオが、今シーズン限りで同クラブを退団する可能性が高いことが明らかになった。17日付のイギリス紙『デイリー・メール』が報じている。
昨夏、モナコからレンタル移籍でマンチェスター・Uに加入したファルカオ。同選手には買い取りオプションが付いているが、このオプションが行使される可能性は低いと見られる。
同紙は、ファルカオがマンチェスター・Uに完全移籍しない10個の理由を挙げている。
まず1つ目は高額で買い取る価値がないのではないかという点。ファルカオの買い取りオプションには4300万ポンド(約78億5800万円)が必要とされている。クラブは同選手がこの値段に見合わないと考えているようだ。
続いて、スタッツが示す不十分な数字だ。ファルカオはここまでリーグ戦16試合に出場し、4ゴールをあげるに留まっている。さらにアシストでチームに貢献する場面も無く、数字的に見ても不満の残る内容だ。
3つ目は、8日に行われたリーグ第24節のウェストハム戦。先発出場したファルカオは、1点ビハインドの状況でGKと一対一の絶好機を得たが、得点することが出来なかった。一つのプレーで判断されることではないが、今シーズンの不振を象徴する場面となってしまった。
4つ目は、15日に行われたFAカップ5回戦のプレストン(3部)戦の出来。同試合に先発出場したファルカオは、下部リーグの相手に目立った活躍を見せる事ができず、一部のサポーターからは「金の無駄だ!」と揶揄されてしまった。
5つ目も前述のプレストン戦について。同試合で先制点を奪われたチームが逆転したのは、ファルカオが途中交代で退いた60分以降のことだった。65分にMFアンデル・エレーラの得点で追いつくと、72分にベルギー代表MFマルアン・フェライニ、88分にイングランド代表FWウェイン・ルーニーがゴールを決め、3-1で勝利を収めた。試合の流れが大きく変わったため、ファルカオには悪い印象が残ってしまった。
さらに挙げられるのは負傷への不安。ファルカオは、昨年1月に左ひざを痛めブラジル・ワールドカップのメンバーから落選した。ユナイテッド加入後も、けがに悩まされる場面が多く、ポルト時代、アトレティコ・マドリード時代に見せた輝きは失われている。
また、代理人の存在も見逃せない。同選手の代理人を務めるのは、レアル・マドリードのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドらの代理人でもあるジョルジュ・メンデス氏。メンデス氏はファルカオの出場機会の少なさに不満を述べており、退団を示唆するコメントを残している。
そもそもファルカオは、チームを率いるルイ・ファン・ハール監督が望んだ選手では無かったのかもしれない。最近では19歳のFWジェームズ・ウィルソンが出場機会を増やし始めており、来シーズン同選手が構想に入るかは不透明な状況だ。
9つ目にはファルカオの自信の喪失も挙げられる。同選手は28万ポンド(約5000万円)の週給を得ているとも報じられる。ファルカオの不調は、この金額が大きなプレッシャーになり、自信の喪失を招いているのではないかとも推測されている。
ファルカオは10日に29歳の誕生日を迎えた。仮に3年契約を結んでも、契約満了を迎える際に同選手は32歳となる。次の売却を見越した場合、必然的に移籍金は少なくなり、同選手に多額の投資をすることには疑問の声があがっている。
これら10個の理由により、ファルカオは今夏にも新天地を求める可能性が高いのかもしれない。