FA杯決勝に進出したアストン・ヴィラ [写真]=Aston Villa FC via Getty Images
イングランドサッカー協会(FA)が、世界最古のサッカートーナメント、FA杯に大型契約でスポンサーを付けるため、命名権売却も検討していることが明らかとなった。28日のイギリス紙『デイリーメール』などが報じた。
1871年に創設されたFA杯は今シーズンで134回目を迎えているが、これまでにスポンサーに対して命名権を売却した前例がなく、今シーズンはそうした伝統が影響してメインスポンサー獲得に失敗したとの見方が強い。
デイリーメールによると、FAは複数の企業と交渉を進めているが、年間1000万ポンド(約18億円)の3年契約を提示しているUAEのドバイを拠点とするエミレーツ航空が最有力候補として挙がっており、近日中にも交渉が合意に達すると伝えている。この契約が実現すれば、昨シーズンまで同大会のスポンサーを務め、これまで最高額だったバドワイザーの年間900万ポンドの契約を更新することとなる。
これまで提供クレジットとして付けられていたメインスポンサーだが、仮にエミレーツ航空との交渉が締結すれば、大会名は「エミレーツFAカップ」などと改名される可能性が高い。
この件に関してFAの広報は「我々はFA杯のスポンサーとなる複数の候補企業と交渉を続けている」と話すにとどめた。
5月30日に行われる今シーズンの同大会決勝戦は昨シーズン覇者アーセナルとアストン・ヴィラのカードとなっており、奇しくも前者はメインスポンサーとしてエミレーツ航空と契約を結んでいる。
なお、FAは来月にも新たにマーティン・グレン氏を協会の最高経営責任者のポストに就任させる予定で、その就任前後に来シーズンのスポンサーに関しての何らかの発表があるとみられている。