開幕戦をスタンドから観戦したマンUのGK陣(左から)バルデス、デ・ヘア、リンデゴーア [写真]=Getty Images
マンチェスター・Uを率いるルイ・ファン・ハール監督は、8日に行われたプレミアリーグ開幕戦のトッテナム戦を欠場したスペイン代表GKダビド・デ・ヘアに残留してもらいたいと再度強調した。イギリス紙『デイリーメール』が同日に伝えている。
ファン・ハール監督は、トッテナム戦で若手のイングランド人GKサム・ジョンストンではなく、新加入のアルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロを起用。元スペイン代表GKビクトル・バルデスとデンマーク代表FKアンデルス・リンデゴーアには構想外であることが伝えられている。デ・ヘアを加えた3人のGKはオールド・トラッフォードのスタンドから試合を観戦していた。
デ・ヘアに関しては、レアル・マドリードのディレクターを務めるホセ・アンヘル・サンチェス氏と同選手の代理人を務めるホルヘ・メンデス氏が移籍を成立させるために動いている模様。レアル・マドリードは2週間後のリーガ・エスパニョーラ開幕戦までにデ・ヘアを迎えるため、2500万ポンド(約48億円)の移籍金を用意するという。
しかし、ファン・ハール監督は、デ・ヘアをレアル・マドリードに簡単に移籍させるつもりはないと明言。3500万ポンド(約67億円)の移籍金を要求して同選手の移籍を阻止するつもりだという。
同監督は、「我々が獲得したいと思った選手がいる場合、我々は大金を費やさなければならない。だから、我々が選手を売る時には、それと同じ程度の金額になる」と語ると、「もちろん、我々はデ・ヘアには残留してもらいたい。しかし、この件で私のことは重要ではない。選手本人と彼を欲しがっているクラブ次第なんだ。デ・ヘアは過去2年か3年、マンチェスター・Uのベストプレーヤーだった。簡単には売却しない」と断言した。
ファン・ハール監督は、デ・ヘアは心理的にプレーができる状態ではないとし、トッテナム戦のメンバーから外した。再び、デ・ヘアがマンチェスター・Uでプレーをする姿が見られるのかと質問された同監督は、「もちろんだ。ゴールキーパーというポジションは非常に高い集中力を90分間保っていなければならないんだ。ダビド・デ・ヘアのような状況にあったら、集中を保つのは難しいことだ。バルセロナ戦とパリ・サンジェルマン戦の彼のプレーを見ていたが、昨シーズンのデ・ヘアのプレーではなかった。彼自身もそう感じていたんだ。9月1日が過ぎたら、彼のコンディションを見てみよう」と移籍市場が閉まるまでデ・ヘアを起用しないことを示唆している。
なお、マンチェスター・Uはアヤックスに所属するオランダ代表GKヤスパー・シレセンを、デ・ヘア退団に備えてリストアップしている模様。ファン・ハール監督はアヤックスのフランク・デ・ブール監督に対して4週間前に獲得の意思を伝えたと報じられている。