U-21アーセナルの試合観戦に訪れたアンリ氏 [写真]= [写真]=Arsenal FC via Getty Images
元フランス代表FWのティエリ・アンリ氏は古巣であるアーセナルの今夏の補強について、自身が解説を務めているイギリスメディア『スカイスポーツ』で語った。
アーセナルを率いるアーセン・ヴェンゲル監督は、選手を獲得しないまま移籍市場最終日を終えた。その結果、アーセナルが今夏にトップチームで補強した選手はチェコ代表GKペトル・チェフのみ。ヨーロッパの主要5大リーグでフィルドプレーヤーを獲得しなかった唯一のクラブであるという。
では、なぜヴェンゲル監督は今夏にストライカーを獲得しなかったのか。アンリ氏は、噂されていたレアル・マドリード所属のフランス代表FWカリム・ベンゼマやパリ・サンジェルマン所属のウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニを獲得することは簡単なものではないと主張した。
「ヴェンゲル監督がベンゼマを実際に欲しがっていたかどうかは知らない。しかし、選手本人がアーセナルに来たいと思わなければ移籍は成立しない。世界最高と言われるクラブのレギュラーとして試合に出場し、いいパフォーマンスを示している選手に何がオファーできる?」
「つまり、僕はアーセンが選手を獲得したくなかったとは思っていない。彼が“他の選手はいらない”と実際に言ったというなら話は別だけれどね。しかし、アーセンは可能であれば、選手獲得に向けて動くと言っていた」
「しかし、レアル・マドリードでプレーをしているベンゼマをどうやって獲得するんだ?パリ・サンジェルマンのカバーニも同じだ。カバーニは先週末も得点を挙げていたよね。難しい仕事なんだ」
「アーセンが選手獲得を望んでいなかったとは思わない。欲しい選手はいたけれど、実現しなかったんだ」
しかし、アーセナルのトップチームは優勝争いができるほどのメンバーが揃っていないとアンリ氏は強調している。「すでにマンチェスター・Cに勝ち点差『5』をつけられている。ホームで勝利を挙げていないし、2試合はオウンゴールでの勝利だ。現時点でオウンゴールがチームで最多得点だよね」とアーセナルの現状を分析。
さらに、「今の状況では、リーグ優勝はありえない。でも、アーセンはこのチームで優勝できると思っているし、今のチームで十分だと考えている。それは彼が決めたことだ。でも、僕自身は選手を獲得すべきだったと思っている。アーセンも獲得しようとし、実現しなかったんだ。でも、選手補強はまだ必要だと僕は考えている」とプレミアリーグ制覇を果たすためには補強が必要だと主張している。