ブライアン・ロブソン氏(右)とロニー・ヨンセン氏(左)がマンチェスター・Uへの思い、日本サッカーの現在について語った
FAカップのトロフィーツアーで日本を訪れたマンチェスター・ユナイテッドのOB、ブライアン・ロブソン氏とロニー・ヨンセン氏を直撃。イングランドが誇る“闘将”と、1998-99シーズンの“三冠”を達成したセンターバックに、マンチェスター・U、日本、そして忘れられない瞬間について聞いた。
インタビュー=安田勇斗
――マンチェスター・Uは、お2人にとってどんなクラブですか?
ロブソン ユナイテッドを一言で表すなら「カリスマ性」です。長い歴史も含めて、クラブにカリスマ性があるからこそ、今のユナイテッドがあるんです。
ヨンセン 私も同感です。ユナイテッドのことを話す上で、その歴史は欠かせません。そして在籍してきたプレーヤーも歴史の一部であり重要な存在です。ブライアンのような偉大な、カリスマ性のある選手がいるのがマンチェスター・Uなんです。またクラブの、選手への対応や育成の取り組みも素晴らしいと思います。クラブ全体がファミリーであり、私にとって在籍していた期間は青春時代の良い思い出です。
――今シーズンのマンチェスター・Uをどのように見ていますか?
ロブソン ここまでのパフォーマンスは悪くないと思います。(ジョゼ・)モウリーニョ監督と選手の間でコミュニケーションを重ねている段階ですが、見ていて徐々に良くなっているのが分かります。アーセナル戦(11月19日開催。結果は1-1のドロー)は結果が伴いませんでしたが、とても良いプレーをしていましたし、もっと良くなると思います。
ヨンセン もっとできると感じる部分はありますけど、新しい監督と選手が来たわけですから多少の時間は掛かるものです。選手たちはハードにトレーニングを重ねていますし、アーセナル戦はアンラッキーな結果でしたけど、ポテンシャルの高さは証明したと思います。
――今シーズンはタイトルを獲得できると思いますか?
ヨンセン まだその話をするには早いと思います。まずはリーグ戦でトップ4に入り、チャンピオンズリーグの出場権獲得を目指してほしいですね。
ロブソン 昨シーズン優勝したFAカップは、ちょっとした運があれば連覇もできると思います。リーグ戦は今の状態では優勝は難しいかもしれませんが、トップ4は十分狙えます。
――ロブソンさんはユナイテッドとイングランド代表でキャプテンを務めていました。同様に両チームで主将を務めるウェイン・ルーニーをどう見ていますか?
ロブソン 素晴らしいキャプテンです。イングランド代表とユナイテッドの記録を破り続け、クラブではボビー・チャールトンの通算得点記録の更新も間近に迫っています。ルーニーについては一つ言いたいことがあって、イングランドのメディアは彼にとても厳しいんです。チームの結果が出ないとすぐにルーニーの責任だと批判を繰り返す。私はそれがアンフェアだと思っています。
――ヨンセンさんはセンターバックとして活躍しました。今のマンチェスター・Uで注目しているセンターバックは?
ヨンセン 特に注目しているのは(エリック)バイリーです。デビュー戦から素晴らしいプレーを見せていて、とても能力の高い選手だと思います。他のリーグから移籍してきてプレミアリーグでいきなり結果を残すのは難しいですから。それとケガをしてしまったのは残念ですね。あともう1人、(クリス・)スモーリングも良い選手です。2人ともポテンシャルがありますし、もっと成長できると思いますよ。
――チーム全体で特にお気に入りの選手は誰ですか?
ロブソン 私はやはりルーニーが好きです。彼がクラブのためにどれほど貢献してきたかを忘れないでほしい。築いてきた栄光が、ルーニーの素晴らしさを物語っています。
ヨンセン 私もルーニーです。言うまでもなくファンタスティックなプレーヤーですね。一緒にプレーすることはできませんでしたが、アストン・ヴィラ時代に対戦したことがあるんです。まだ16歳でしたけどその時から活躍していて、30歳を超えた今もトッププレーヤーでいることにはリスペクトしています。
――過去に来日経験があるとのことですが、日本で気に入った場所や食べ物はありますか?
ロブソン 1999年に来日した時に、場所は忘れてしまいましたが、ブライアン・マクレアーと一緒にホテルを抜けだして、ローラーコースターに乗ったんですよ。その時、マクレアーの顔が恐怖で緑色になって(笑)。とても良い思い出ですね。それと東京タワーはとても好きな場所です。あそこから見る東京の景色は本当に素晴らしい。あと、好きな食べ物は鉄板焼きです。昨日も行ったんですよ(笑)。マンチェスターにも鉄板焼き屋があってよく通っています。
ヨンセン 日本に来たのは2度目で、東京は今回が初めてなんです。とてもクリーンな街という印象がありますね。いくつかの観光名所を回って東京タワーにも行きました。どこも素敵でしたよ。私はスキーが好きで、日本は雪の状態がとてもいいと聞いているので、今度はスキーをしに来たいですね。好きな食べ物はお寿司です。好きなネタを強いて挙げるならサーモン。ノルウェー出身ですからね(笑)。
――日本人選手や日本サッカーにはどんな印象を持っていますか?
ロブソン イギリスでも『ワールドアジア』というチャンネルでJリーグのハイライトが放送されていて、それを通して日本サッカーを見ています。まだサッカー大国とは言えませんが、サッカーが流行っている国だと思います。過去3回のW杯を見ても、強豪国とすごくいい試合をしてますしね。
ヨンセン ノルウェーではあまり日本サッカーを見ることができないのですが、衛星放送の番組でたまに放送しているんです。また、とても仲がいい友人のフローデ・ヨンセン(元清水エスパルス、元名古屋グランパス)が以前Jリーグでプレーしていて、彼から日本サッカーについてとてもポジティブな話を聞いています。
――マンチェスター・Uには過去に香川真司選手(ドルトムント)が在籍していましたが、今後日本人選手が再びマンチェスター・Uに加入することはあると思いますか?
ロブソン チャンスはあると思います。日本人選手はスキルがありますし、ハードなトレーニングをこなすことができます。日本が育成に力を入れていることも知っていますし、将来的に日本人選手がユナイテッドに加入することは十分にあり得ることだと思います。
ヨンセン Jリーグのクオリティー、日本人選手が持つ自分の仕事に対するプライドの高さを見る限り、私も可能性はあると思います。
――マンチェスター・Uは『タグ・ホイヤー』とパートナー契約を結んでいます。お2人も腕に『タグ・ホイヤー』の時計をされていますが、現役時代の忘れられない瞬間を教えてください。
ロブソン アレックス・ファーガソン(元監督)が時計を見るのは有名ですが、その象徴的な試合として93年のリーグタイトルに大きく近づいた試合(シェフィールド・ウェンズデー戦)は忘れられません。8分近いアディショナルタイムで2つのゴールが決まって勝ったんです。それともう一つ、初めて出場した82年のスペイン・ワールドカップのフランス戦で、開始27秒でゴールを決めたことです。試合にも3-1で勝利しましたし、その最速記録は16年間破られなかったんです。
ヨンセン 私はこの時計を受け取った時ですね(笑)。それと99年に三冠を達成した時です。シンプルな回答かもしれませんが、私にとっては一番印象的な瞬間でした。
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By サッカーキング編集部
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