レンタル組の来シーズンに注目 [写真]=Getty Images
今夏の移籍市場が開幕して以降、すでに様々な移籍が成立してきた。完全移籍で入団、退団する選手が多い中、ローンから戻ってくる選手の処遇も気になるところ。そこでイギリスメディア『スカイスポーツ』は、プレミアリーグに所属するレンタル移籍した選手が、来シーズンどのような処遇を受けるのかを予測した。
同メディアは来シーズンプレミアリーグでリーグ戦を争う20クラブを紹介しているが、今回は“ビッグ6”へ焦点を当てた。
レンタル先でもっとも結果を出したのがポーランド代表GKヴォイチェフ・シュチェスニー。ローマに在籍した2年間で公式戦81試合に出場、セリエAでも屈指のGKとして評価を確立している。アーセナルでは元チェコ代表GKペトル・ツェフの後釜として活躍が見込めるが、ユヴェントスが獲得に乗り出しているため来シーズンもイタリアでプレーすると見られている。
イングランド代表MFジャック・ウィルシャーはレンタル先のボーンマスで負傷したものの、公式戦29試合に出場し2アシストを記録した。「僕はプレーする必要がある、ボーンマスは僕にそのチャンスを与えてくれたんだ」と語っていた同選手は再び修行に出向く。またスポルティングで19試合3ゴールをマークしたコスタリカ代表FWジョエル・キャンベルもレンタルで出されるとされ、アストン・ヴィラが移籍先の候補として挙がった。
一方、残留する可能性があるのがイングランド代表DFカラム・チェンバース。ミドルスブラで昨シーズンを過ごし、U-21欧州選手権ではイングランド代表をベスト4まで導く原動力となった。本人は「昨シーズンは自分にとってとても重要なシーズンになった。センターバック(CB)としてプレーした経験は貴重なもので、僕を違うレベルへ押し上げてくれると思う」と語っており、来シーズンはアーセナルでのプレーになると予想。
数多くの選手をローン移籍に出し、その政策が度々批判を受けているチェルシー。来シーズンにトップチームとして定着できる可能性があるのはデンマーク代表DFアンドレアス・クリステンセンのみ。同選手はボルシアMGで過ごした2シーズン、公式戦82試合に出場、7ゴール1アシストをマークした。この活躍により、アントニオ・コンテ監督は来シーズンにクリステンセンを手元に置きたいと考えている。
しかし、シャルケにレンタル中のガーナ代表DFアブドゥル・ラーマン・ババやクリスタル・パレスにレンタル中のフランス代表FWロイク・レミーを筆頭に、数多くのローン選手は再びレンタルに出されるか、完全移籍で他のクラブへ売却されるとした同メディア。すでにオランダ代表DFネイサン・アケ、U-21イングランド代表FWドミニク・ソランケ、コロンビア代表MFファン・クアドラードは、ボーンマスとリヴァプール、ユヴェントスへそれぞれ完全移籍が決まっている。
ハダースフィールドへ貸し出していたウェールズ代表GKダニー・ウォードの去就は不明。ハダースフィールドの監督を務めるデイヴィッド・ワグナー監督は「(ユルゲン・)クロップ監督へたくさん電話するだろう」とコメント。レンタル先で公式戦46試合に出場したウォードを、ワグナー監督は来シーズンも手元に残しておきたいようだ。
フランス代表DFママドゥ・サコーやイングランド代表DFジョン・フラナガンもレンタル先のクリスタル・パレスとバーンリーで一定のインパクトを残し、来シーズンのクロップ監督のプランに含まれているという。しかし、ハルでプレーしていたセルヴィア代表ラザル・マルコヴィッチに関しては、エジプト代表MFモハメド・サラーを獲得したことにより再びレンタルで出されると予想した。
▼マンチェスター・C
もっとも去就が注目されるのがイングランド代表GKジョー・ハート。ジョゼップ・グアルディオラ監督の要望で移籍してきたチリ代表GKクラウディオ・ブラボが期待を裏切り、第2GKのアルゼンチン人GKウィリー・カバジェロがチェルシーへ移籍してしまった。しかし、ブラジル人GKエデルソンを獲得したため、国内外のビッグクラブへの完全移籍が囁かれている。
元フランス代表MFサミル・ナスリはセビージャでのパフォーマンスにグアルディオラ監督が満足しておらず、興味を示している中国方面へ売りに出される。また、フランス代表DFエリアカン・マンガラはマンチェスター・Cとの契約が2019年まで残ってはいるが、2017-18シーズンはフランスのクラブへレンタルされる様子だ。
「私はマンチェスター・Cというクラブとファンを愛している」と語るコートジボワール代表FWウィルフリード・ボニーはマンチェスター・Cに残留することを望んでいるが、ストークで過ごした昨シーズンにリーグ戦10試合2ゴールの結果しか残せずクラブ残留は厳しいものになる。
マンチェスター・Uで13-14シーズンにリーグ戦27試合出場、4ゴール4アシストを記録し将来を嘱望されていたベルギー代表MFアドナン・ヤヌザイは、昨シーズンサンダーランドでリーグ戦25試合に出場し3アシストを記録した。しかし、レアル・ソシエダが獲得に興味を持っていると囁かれ、クラブは移籍金次第で売りに出すものと推測された。
アストン・ヴィラへ貸し出していたイングランド人GKサム・ジョンストンは公式戦21試合に出場、印象的な活躍を披露していた。同クラブを率いたスティーヴ・ブルース監督は「(ジョゼ・)モウリーニョ監督と話し合ってみるよ。彼がもう一年ここにいることを望んでいる」と語った。
ローマで欠場試合が1試合しかなく、公式戦48試合に出場したアルゼンチン代表フェデリコ・ファシオは昨シーズンに自身の価値を証明した。しかし、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は同選手を来シーズンのチームとしてカウントするかまだ決めかねているという。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト