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QPR、FFP違反で史上最大額の制裁金…岡崎所属のレスターにも影響か

2017.10.25

当時のオーナーで、現共同会長のトニー・フェルナンデス氏 [写真]=Getty Images

 イングランド2部に所属するクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)がファイナンシャルフェアプレー(FFP)違反により、史上最大規模の罰金が言い渡された。イギリス紙『テレグラフ』が24日に伝えた。

 QPRは2部から1部に昇格した2013-14シーズンに基準値を超える980万ポンドの損失を計上。さらにクラブの幹部が借金返済のために6000万ポンドの資金注入を行っていた。イングリッシュフットボールリーグ(EFL)はこの資金注入を実質的な損失とみなし、基準値を大幅に上回る計6980万ポンド(約104億円)の損失があったと結論付けた。これにより、EFLは4000万ポンド(約60億円)の制裁金を課すことを決定したという。

 イングランド2部では2012年に独自のFFP制度が導入され、クラブの年度ごとの損失を800万ポンド(約12億円)以内に収めるよう求められており、超過した額によって罰金、または移籍禁止処分を課されることになっていた。しかし1部でのルールと開きがあるなど、厳しすぎるとの指摘を受けて13-14シーズン中にルールを変更。3シーズンで3900万ポンド(約58億円)の損失に基準が緩和された。QPRは、シーズン中に変更があったのは元のルールに問題があったためと主張し、罰金は不適当としていたが、EFLは長年の検討の末この主張を認めず今回の結果となった。これを受けてQPRは異議申し立てのプロセスを開始する意向を発表している。

 QPRは問題となった年の1シーズン前、12-13シーズンに元韓国代表MFパク・チソン氏、元ポルトガル代表DFジョゼ・ボジングワ、元ブラジル代表GKジュリオ・セーザルなど大型補強を敢行したものの、プレミアリーグ最下位で降格の憂き目にあった。翌シーズンは双方合意のもとでの契約解除などでスリム化を図ったものの、選手の給与支払いなどが重くのしかかっていた。

 EFLは公式サイトで「ルールを遵守するクラブを保護していくため、これからも同様にルールを適用していく」とコメント。QPRの会長は「結果に失望しており、抗議していく」とコメントを発表した。

 なお同紙によると、今回の制裁額は、レンジャーズ(スコットランド)と並んでスポーツ界で史上最高額のものになるという。またマンチェスター・Cとパリ・サンジェルマンが3年前にUEFA(欧州サッカー連盟)のFFP違反で受けた制裁金の2倍ほどに相当するもので、FFP関連では単独で最高額になるようだ。

 さらに同紙は日本代表FW岡崎慎司が所属するレスターが制裁を受ける可能性にも言及。2部優勝を果たした13-14シーズンに基準を超える2080万ポンドの損失を出しており、QPR同様にEFLから制裁を受けるのではないかと指摘した。

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