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プレミア開幕4試合を終えて…株を上げた監督、下げた監督は?

2018.09.14

プレミアリーグの監督たち [写真]=Getty Images

 9月の代表ウィークが終わり、プレミアリーグは15日から再開する。開幕から4試合を終えて、期待を上回る結果を残したクラブもあれば、いきなり躓いたクラブもあるだろう。イギリス紙『ザ・サン』は、“開幕前”と“開幕4試合終了時点”での指揮官に対するファンの満足度についてアンケート調査を実施。株を上げた監督、下げた監督が明らかになった。

 以下は、ファン満足度の上昇率が高い順に並べたものである。括弧内は、左が開幕前の満足度、右が開幕4試合終了後の満足度になる。

1位
ハビ・グラシア(ワトフォード) +36%(58%→94%)

2位
ニール・ウォーノック(カーディフ) +23%(40%→63%)

3位
マウリツィオ・サッリ(チェルシー) +17%(70%→87%)

4位
マルコ・シウヴァ(エヴァートン) +12%(50%→62%)

5位
マウリシオ・ポチェッティーノ(トッテナム) +1%(89%→90%)

6位
ユルゲン・クロップ(リヴァプール) -1%(98%→97%)

7位
ショーン・ダイシ(バーンリー) -2%(70%→68%)
ジョゼ・モウリーニョ(マンチェスター・U) -2%(42%→40%)
ヌーノ・エスピリト・サント(ウォルヴァーハンプトン) -2%(93%→91%)

10位
ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・C) -3%(97%→94%)

11位
スラヴィシャ・ヨカノヴィッチ(フルアム) -6%(85%→79%)

12位
エディ・ハウ(ボーンマス) -7%(88%→81%)
マーク・ヒューズ(サウサンプトン) -7%(47%→40%)

14位
クリス・ヒュートン(ブライトン) -8%(98%→90%)
デイヴィッド・ワグナー(ハダースフィールド) -8%(94%→86%)

16位
ロイ・ホジソン(クリスタル・パレス) -9%(97%→88%)

17位:
クロード・ピュエル(レスター) -11%(56%→45%)

18位
ウナイ・エメリ(アーセナル) -18%(81%→63%)

19位
ラファエル・ベニテス(ニューカッスル) -24%(93%→69%)

20位
マヌエル・ペジェグリーニ(ウェストハム) -38%(94%→56%)

 ワトフォードを率いるハビ・グラシア監督が1位に輝いた。スペイン人指揮官はクラブ史上初となるプレミアリーグでの開幕4連勝を成し遂げると、8月のリーグ月間最優秀監督賞を受賞した。ファンの満足度は、開幕前の58パーセントから94パーセントまで大幅に上昇。今年1月の就任後、ホームでのリーグ戦は7連勝と、地元のファンの前で多くの勝利をあげていることも満足度が急上昇した理由の一つだろう。

ハビ・グラシア

ワトフォードを率いるグラシア監督 [写真]=Getty Images

 2位はカーディフのニール・ウォーノック監督となった。今シーズン、プレミアに昇格してきた同クラブは4試合を終えて2分け2敗、現在16位と下位に沈んでいるが、満足度は23パーセントもアップ。69歳の老将の仕事ぶりをファンは高く評価しているようだ。数少ないイングランド人指揮官としても、周囲の期待は大きい。

ニール・ウォーノック

カーディフを率いるウォーノック監督 [写真]=Getty Images

 3位と4位は共に新監督同士となった。昨シーズンまでナポリを率いたマウリツィオ・サッリ監督は、チェルシーで開幕4連勝を達成。より攻撃的でアグレッシングなスタイルを導入し、なおかつ好結果を出したことで、疑心暗鬼だったファンの見方も変わったようだ。これが海外初挑戦となるイタリア人指揮官への満足度は、17パーセント増となっている。また、2勝2分けと好スタートを切ったエヴァートンでも、マルコ・シウヴァ監督への満足度が12パーセント上昇。“新モウリーニョ”とも評される41歳の若きポルトガル人指揮官がいよいよ本領発揮となるか、注目される。

マウリツィオ・サッリ、マルコ・シウヴァ

(左)チェルシーのサッリ監督と(右)エヴァートンのシウヴァ監督 [写真]=Getty Images

 なお、満足度を上昇させたのは、5位のマウリシオ・ポチェッティーノ監督まで。15クラブの指揮官が、多かれ少なかれ数字を下げた。就任5年目を迎えたアルゼンチン人指揮官の上昇率も、わずか1パーセント。「“サッカーの母国”のファンは手厳しい」という見方ができるかもしれないが、やはり開幕前は期待値ばかりが膨らむため、現実を突きつけられて正気に戻った結果、マイナスに傾いた指揮官が多かったと分析するのが適切かもしれない。

 とはいえ、楽しみにしていた新シーズンのスタートから期待を裏切るパフォーマンスを見せられると、ファンとしてもたまったものではないだろう。今回、満足度を最も落とした3人は、ウェストハムのマヌエル・ペジェグリーニ監督(-38%)、ニューカッスルのラファエル・ベニテス監督(-24%)、アーセナルのウナイ・エメリ監督(-18%)だった。唯一の開幕4連敗となったウェストハム、4試合で1ポイントの獲得にとどまったニューカッスルは、いずれも降格圏に入ったままインターナショナルマッチウィークを迎えることとなった。ファンがカッカリするのも無理はない。

 一方、ここまで2勝2敗と五分の成績を残して9位につけるアーセナルだが、エメリ監督への評価は厳しいものとなった。アーセン・ヴェンゲル前監督からバトンを受け取ったスペイン人指揮官は、開幕前には81パーセントの支持を集めたものの、4試合を終えたところで63パーセントにダウン。マンチェスター・Cとの開幕戦、チェルシーとの第2節と、連敗スタートとなったことが評価を下げる要因となったのかもしれない。ちなみに、15日に行われる第5節ニューカッスル戦は、スペイン出身の両指揮官にとっては今後を左右する重要な一戦となるだろう。

ウナイ・エメリ

アーセナルのエメリ監督 [写真]=Getty Images

 なお、今回は満足度の上昇率をランキングにしたが、“満足度”そのものに注目してみても面白い。満足度が最も高かったのは、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督で97パーセント。開幕前の調査と比べると、1パーセントのマイナスを記録したが、もともと多くのファンから支持を集めていることが分かる。一方、マンチェスター・Uのジョゼ・モウリーニョ監督は、前回調査から2パーセントのマイナスにとどまったが、満足度自体は40パーセント。サウサンプトンを率いるマーク・ヒューズ監督と並んで最下位だった。

ユルゲン・クロップ、ジョゼ・モウリーニョ

(左)リヴァプールのクロップ監督と(右)マンチェスター・Uのモウリーニョ監督 [写真]=Getty Images

 マンチェスター・Uは、第5節でワトフォードとのアウェイゲームを迎える。正念場の3年目を迎えた“スペシャル・ワン”は好調の相手から勝利を奪い、ファンの信頼を取り戻すことができるのか。こちらも見逃せない一戦となりそうだ。

(記事/Footmedia

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