リヴァプールとマンチェスター・Uの首位攻防戦はスコアレスドローに終わった [写真]=Getty Images
17日に行われたプレミアリーグ第19節では、2位リヴァプールと首位マンチェスター・Uが対戦。注目の大一番はスコアレスドローに終わった。この結果を受けて、イギリス紙『ミラー』が“7つのトーキングポイント”と題し、試合を振り返っている。
[写真]=Getty Images
1.決定打に欠けたアンフィールド
スコアレスドローに終わった首位攻防戦は、最後まで緊張感の高いゲームとなった。だが『ミラー』は、自ずとテンションが上がるビッグマッチだからこそ、普段はなかなか見られないミスも起きたとも指摘している。
リヴァプールでは、チアゴ・アルカンタラとジョルジニオ・ワイナルドゥムに単純なパスミスがあったとし、リーグ戦3試合連続で無得点に終わったことにも言及。マンチェスター・Uにしても、得意のカウンター攻撃は相手に決定的ダメージを与えるだけの鋭さに欠けたと総括した。普段は頼りになるブルーノ・フェルナンデスは絶好機を得点に結びつけることができず、「静かな夜を過ごした」と記事をつづっている。
2.チアゴがアンフィールドデビュー
この試合で特に注目されたのは、アンフィールドデビューを飾ったチアゴ・アルカンタラだろう。加入から約4カ月も待たなければならなかったが、『ミラー』は試合後の採点で「7」(10点満点)を与え、「中盤からスマートなパスを通すだけでなく、フレッジの寄せを何度も剥がしていた」と評価。また7つのインターセプトを記録し、マンチェスター・Uのカウンター攻撃の芽を摘んだ守備にも触れている。
そして「この先が期待できるホームデビューであり、リヴァプール・ファンは次節のバーンリー戦(ホーム)でも先発を望むだろう」と、今後のさらなる活躍に太鼓判を押している。
3.新たな役割を担ったポグバ
マンチェスター・Uを率いるオーレ・グンナー・スールシャール監督は、ポール・ポグバを4-2-3-1のシステムの右サイドMFとして起用。中盤センターや左サイドを主戦場とする同選手を普段と異なるポジションに置いた。
その意図について『ミラー』は、対面するアンドリュー・ロバートソンやサディオ・マネの裏のスペースを突きたかったのではないかと推測。フレッジとスコット・マクトミネイのボランチコンビとの共存が可能になった点も評価する。
実際、ポグバは右サイドから中央に侵入して、83分には決定的なシュートを放った。しかしゴールを奪うことはできず、「途中から出場したメイソン・グリーンウッドを右サイドに置いた方が効果的だったかもしれない」と、『ミラー』は結論づけている。
4.シャチリが輝くも…
プレミアでは、2019年12月14日のワトフォード戦以来となる先発出場――。得点力不足に悩むユルゲン・クロップ監督が大一番で先発に抜擢したのは、ジェルダン・シャチリだった。
指揮官に応えるように、シャチリはここ最近のチームに欠けていた創造性やインテンシティを披露したと『ミラー』は評価。しかし、モハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネの3トップがゴールネットを揺らす機会はまたしても訪れなかった。戦線離脱中のディオゴ・ジョッタの復帰はまだ数週間かかる見込みで、「クロップは早急に解決策を見つけなければならない」(ミラー紙)とする。
5.リンデロフの先発復帰とショーの活躍
一方、スールシャール監督の大胆な選手起用は功を奏した。センターバックでハリー・マグワイアのパートナーを務めたのはヴィクトル・リンデロフ。スウェーデン代表DFはリーグ戦4試合ぶりに先発出場すると、冷静な対応と的確な位置取りでリヴァプールの攻撃をシャットアウトした。「彼のインターセプトと戦術眼が相手の攻撃の脅威を鈍らせた」と『ミラー』も彼の働きを高く評価する。
また、試合後の採点でチーム最高の8点を叩き出したのがルーク・ショーだ。「献身的なプレーで対面するサラーに仕事をさせず、攻撃面でも目を引くパフォーマンスを見せた」と絶賛された。
6.穴を埋めたヘンダーソン
もちろん、リヴァプールのセンターバックコンビについても触れられている。台所事情の苦しいクロップ監督はこの試合でファビーニョとジョーダン・ヘンダーソンを最終ラインの中央に並べた。
どちらも本職のセンターバックではなく、特にヘンダーソンにとっては慣れないポジションでのプレーとなったが、大きなミスはなく無失点に貢献。「ポジショニングが不確かな場面もあったが、彼の守備に注文をつけるほどのものではなかった」とし、『ミラー』は試合後の採点に「6」をつけた。
7.称賛に値するアリソンのプレー
「リヴァプールで最も重要選手はアリソン」。試合前にそう語ったのは、マンチェスター・UのOBで現在は解説者を務めるギャリー・ネヴィル氏だったが、その言葉どおり、ブラジル代表GKは決定的なセーブを披露してチームを救ってみせた。
前半はほとんどプレー機会がなかったが、後半に放たれたブルーノ・フェルナンデスのシュートは左足でストップ。その後も集中を研ぎらすことなく、ポグバの強烈な右足のシュートも身体を張って防いだ。ワイナルドゥムも試合後に更新したツイッターで、「アリソンによる素晴らしいセーブがチームに1ポイントを与えてくれた」と同僚の活躍を称えている。
(記事/Footmedia)
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